スマートメーターの交換工事が必要だと電話がかかってきた
質問
電力会社の代理店を名乗り「電力会社の設備更新に伴い、現在の電力メーターをスマートメーターに交換する工事が必要です。手続きのため、お客さま番号を教えてください。メーターを交換すると、電気料金が今よりもお安くなります」と電話がありました。業者が言うように、スマートメーター交換には手続きが必要なのでしょうか?
回答
各電力会社では、従来の電力メーターをスマートメーターに交換する作業を順次行っています。通常は、特別な手続きをしなくても、電力会社によって従来の電力メーターからスマートメーターに交換されます。
全国の消費生活センター等には、メーターの交換に便乗して電力の契約切り替えを勧める業者の相談が寄せられています。電話勧誘や訪問を受けた際には注意しましょう。
解説
スマートメーターとは
スマートメーターとは、従来の電力メーターにはない、電気の使用量を自動で計測する機能や、通信機能を備えた電力メーターのことです。人手を介さず遠隔で検針ができるほか、利用者が日ごとや時間ごとにきめ細かく電気の使用量を把握することができます。
現在、全国各地の電力会社により、スマートメーターへの交換が順次行われています。従来の電力メーターからスマートメーターへの交換時期は、一般的には既存のメーターの使用期限にもとづく更新時期となっています。この場合、特別な手続きは不要で、費用もかかりません。ただし、電力メーターが設置されている建物の配線や外壁の不良など個別の状況次第では、費用が発生する可能性があります。
スマートメーターの交換に便乗した勧誘に注意しましょう
平成28年4月1日の電力小売全面自由化以降、さまざまな業者が電気の供給の営業活動を行っています。各地の消費生活センター等に寄せられる情報や相談の中には、電力会社の委託先を名乗り、新しいスマートメーターを無償で取り付けると言って、電気の契約切り替えを勧誘する事例もみられます。気づかぬうちに、電気の契約トラブルにあうことがないよう、以下の点に注意しましょう。
電話による勧誘や、訪問を受けた場合
- 住所、氏名、お客さま番号(顧客番号)、供給地点特定番号などを安易に伝えない。
これらは、検針票に書かれていることが多い情報です。電力の供給契約をする際に必要な情報であるため、業者が入手すると、消費者の意思に反して電気の契約切り替えの手続きを進めることもできます。特に検針票の記載情報については、慎重に取り扱いましょう。 - 不審に思った場合は相手の所属先等を確認の上、現在契約をしている電力会社に直接確認をする。
- 必要に応じて、以下の相談窓口を利用する。
相談窓口(電力・ガス取引監視等委員会)
電話番号:03-3501-5725
受付時間:9時30分から12時まで、13時から18時30分(土曜日曜祝日、年末年始を除く)
契約を結んでしまったら
訪問販売、電話勧誘販売により契約した場合、法律で定められた事項が書かれた契約書面(法定書面)を受け取った日から数えて8日以内であれば、クーリング・オフにより違約金等を支払うことなく、契約解除をすることができます。クーリング・オフができる期間は限られているため、速やかに利用しましょう。
お困りの際にはお近くの消費生活センター等(消費者ホットライン188)にご相談ください。