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[2016年9月28日:公表]

宅配買い取り業者に査定を依頼した古本を返送してもらったら、以前にはなかった傷が付いていた

質問

 宅配買い取り業者に古本を送り、査定を依頼しましたが、買い取り価格が0円のものもあると言われたため、返品してもらうことにしました。その後戻ってきた品物には、以前にはなかった傷が多数付いていました。事業者のところで付いた傷ではないかと不審に思っています。

回答

 事業者が付けた傷であることが証明できれば、賠償基準等に従って賠償を求めることができます。しかし、「宅配買い取りサービス」は、店舗型のリサイクルショップとは異なり、買い取りを依頼する品物の数や状態、査定価格などについて、その場でお互いに確認することができません。また、宅配業者が間に入るため、品物に傷があったとしても、誰がどこで付けたものかを証明することは困難です。店舗型のリサイクルショップとは違う部分があることを認識したうえで、利用するかどうか決めましょう。

 利用する際は、品物を業者に送る前にリストを作り、品物の状態は写真を撮って控えておくなどして、万一の紛失や毀損(きそん)に備えましょう。

解説

 不要となった衣類や本を宅配便で業者に送付し、業者が査定・買い取りを行う「宅配買い取りサービス」は、従来の店舗型リサイクルショップが自宅近くにない場合や、自分で店舗まで運ぶことが難しい場合でもインターネットや電話を使って自宅への集荷を依頼できるという点では便利なサービスです。しかし、品物の数や状態を消費者と業者が直接対面して確認することがないため、買い取り額などについてトラブルになることがあります。また、宅配業者が介在するために、品物の紛失や毀損についてトラブルになりやすいという面もあります。

 「宅配買い取りサービス」を行う業者は、店舗型のリサイクル業者と同じく、古物商として古物営業法の規制を受けます。また、業者が消費者の自宅に突然訪問してきて貴金属等を買い取る「訪問購入」は、特定商取引法で規制されていますが(注)、消費者がインターネットや電話で自ら依頼する「宅配買い取りサービス」は同法の対象とはなっておらず、クーリング・オフ制度はありません。

 「宅配買い取りサービス」を利用する際には、次のような点を事前に確認し、疑問に思うことは業者に問い合わせるようにしましょう。

  1. (1)査定を依頼する際の送料は誰が負担するのか
  2. (2)買い取りには手数料が必要か
  3. (3)査定額に納得できないときはキャンセルが可能か
  4. (4)複数の品物のうち一部分のみをキャンセルすることは可能か
  5. (5)キャンセルの場合の送料は誰が負担するのか
  6. (6)品物が買い取り対象外であった場合の取扱い
  7. (7)品物の紛失や毀損といった場合の賠償基準
  8. (8)連絡先(所在地、電話番号、メールアドレスなど)

 本件のように、業者に送る前には付いていなかったはずの傷を指摘され、消費者が期待していた査定額が提示されなかったといった苦情も目立ちます。「宅配買い取りサービス」では、宅配業者も介在するため、品物について傷が誰の責任によるものかはっきりせず、トラブルとなりがちです。トラブルを避け、品物をなるべく高値で買い取ってもらうためにも、梱包は慎重に行いましょう。

  • (注)自動車(2輪を除く)、家電(携行が簡易なものを除く)、家具、書籍、有価証券、CD・DVD、ゲームソフト類は特定商取引法の「訪問購入(訪問買い取り)」の適用外です。

参考