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[2014年12月11日:公表]

賃貸マンション退去時にリフォーム代を請求され、敷金が返ってこない

質問

 賃貸マンションを退去することになりました。キレイに使ってきたつもりでしたが、退去時の管理会社との立ち合いで「敷金はリフォーム代に充てる」と言われました。納得できません。



回答

 原状回復以上の費用を負担する必要はありません。納得できない請求に対しては、国土交通省の「ガイドライン」を参考に自主交渉をしましょう。退去時は現場で双方立会いの下で確認し、写真や書面で記録しておきましょう。



解説

 マンションに限らず、アパートや戸建住宅も含めた賃貸物件は、賃貸借契約が終了したら、賃借人は建物を明け渡さなくてはいけません。この時、賃借人は、建物を元の状態に戻す義務があります。この義務のことを「原状回復義務」といいます。

 原状回復と言っても、新築のようにキレイにして戻すわけではなく、貸借人の故意、過失、その他通常の使用を超えるような使用による損耗や毀損(きそん)分を復旧することとされています。通常生活の範囲で発生する損傷(壁紙やふすま、床面等の日焼け、色褪(あ)せ、微細なキズ等、いわゆる自然損耗と言われる範囲)の修繕費用は賃料に含まれるものとし、貸主負担とされています。

 しかし、現実には貸主があらゆる損傷の補修費を賃借人に負担させたり、敷金を上回るハウスクリーニング代、リニューアル・リフォーム代を請求するトラブルが、多く寄せられています。

 このため、国土交通省は「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(ガイドライン)」(国土交通省)を出しています。原状回復の範囲や程度について参考となるので、目を通しておくことは有用です。

 退去に際しては、賃借人と賃貸人双方の立ち合いの下、損耗箇所について相互確認を行い、その場で画像を記録したり、損耗箇所の確認事項について書面を残しておきましょう。

 旧住宅金融公庫の融資を受けて建築され、返済中の物件については、公庫法や同法の施行規則等に基づいて次のような条件「住宅金融公庫融資賃貸住宅における賃貸条件について」(住宅金融支援機構)が設けられているので、確認しておくことも必要です。

  • 貸主は礼金、権利金、謝金、更新料などの金品を受領しないこと
  • 退去時の敷金返還に際し、あらかじめ一定額を償却する取り決め(敷引)がないこと
  • 退去時の原状回復義務範囲に、通常使用に伴う損耗分を除いていること

 自主交渉でトラブルが解決しない場合、少額訴訟や民事調停制度の利用を検討してみるのも一つの方法です。

 困ったときには、お近くの消費生活センターにご相談ください。



参考



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