独立行政法人国民生活センター

検索メニュー

×閉じる

現在の位置: トップページ > 相談事例 > 消費者トラブル解説集 > スーパーで買った弁当にアレルギー表示がなかった

ここから本文
[2020年4月28日:更新]
[2018年8月29日:公表]

スーパーで買った弁当にアレルギー表示がなかった

質問

 スーパーで購入した弁当の容器の表面に「特定アレルギー物質の有無」と表示されていましたが、えびの表示はありませんでした。しかし容器の裏面を確認すると、原材料一部にえびを含むと書かれており、弁当の中の肉団子にえびが入っていたことがわかりました。えびはアレルギー物質として表示する必要はないのでしょうか。

回答

 食品表示法では、えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生の特定原材料7品目についてアレルギー表示を義務づけています。弁当に入っている肉団子にえびが使われている場合、「特定アレルギー物質の有無」にえびの表示が必要です。

解説

 食品表示法は、上記の特定原材料7品目についてアレルギー表示を義務付けると共に、特定原材料に準ずるもの21品目(注1)を定め、特定原材料に準じた表示を推奨しています。

 弁当の外部から見て、その原材料が分かるおかずについては、おかず類をまとめて「おかず」と表示したり、メインとなるおかずを表示し、それ以外は「その他おかず」、「その他つけ合わせ」と表示したりすることも可能です。

 しかし、いずれの方法であってもアレルギー物質を含む旨の表示については一切省略できません。「おかず」「その他おかず」等として省略されるおかず類に含まれるアレルギー物質については、抜き出して表示することが必要です。

 一方、表示義務がある特定原材料でも、以下のような場合はアレルギー表示を省略することができます。

  • レストランや食堂などの外食事業者が食品を提供する場合
  • 店内加工された食品を容器・包装なしで販売する場合 など

 なお、アレルギー物質の表示は、安全性に関わる重要事項であるため、法律上の表示義務がない場合でも健康被害防止のため情報提供を行うよう、事業者の自主的な取り組みが促されています。

 アレルギーは発症すると命に関わる重篤なアナフィラキシー(注2)を引き起こすおそれがあるため、食品を購入する際には必ずアレルギー表示を確認しましょう。なお、加工食品の原材料は予告なく変更されることがあるため、購入するたびに表示を確認することが望ましいです。

 お困りの際にはお近くの消費生活センター等(消費者ホットライン188)にご相談ください。

  • (注1)アーモンド、あわび、いか、いくら、さけ、さば、牛肉、鶏肉、豚肉、オレンジ、キウイフルーツ、バナナ、もも、りんご、まつたけ、やまいも、カシューナッツ、くるみ、ごま、大豆、ゼラチン
  • (注2)食物を摂取した後、急速にアレルギー症状が出ることをアナフィラキシーと呼び、血圧低下や意識障害を伴う場合は、アナフィラキシーショックと言われ、対応が遅れると命に関わることもあります。
  • ※令和元年9月19日に追加されました。

参考