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[2018年3月28日:公表]

お菓子と見まちがえた入浴剤

質問

 お土産にもらったお菓子を口にした子どもが、「まずい」と言うので食べるのをやめさせました。包装をよく見ると小さな字で入浴剤と書いてはありますが、お菓子と見まちがえるような製品は危ないのではないでしょうか?

回答

 入浴剤やせっけんを誤飲・誤食したという事故情報が寄せられています。入浴剤やせっけんは、健康な人が少量を食べたり飲んだりしても身体への影響はほとんどありません。しかし、小さな子どもの場合、飲み込むときに誤って気管に入り窒息を引き起こすケースがあり、高齢者の場合は、それに加えて誤飲・誤食をきっかけに長期間の体調不良等になる場合があります。

解説

 色や形や包装が本物のお菓子や飲料と似ているため、せっけんや入浴剤を間違えて食べたり飲んだりしてしまうという事故が起きています。寄せられている相談事例のほとんどは、いただき物での事故であり、購入した本人以外が食品と勘違いしたことにより起きています。

 購入した人自身は入浴剤やせっけんだとわかっていても、それを知らない人は食品だと間違える可能性があります。人にあげる際は、「入浴剤やせっけんであり、お菓子や飲み物ではない」ことをはっきりと告げましょう。

 なお、現在(2018年2月)の日本では、せっけんや入浴剤の形や色、香りに規制はありません(注)。商品の中には「食べられません(飲めません)」などの表示があっても、デザインや文字の大きさ等から気づきにくいものもあるため、誤飲・誤食事故が起こらないよう食品とは別に保管しておきましょう。高齢者のみの世帯にこのような商品を贈る場合には、より一層の配慮が必要です。また、子どもの手の届かないところに、食品とは分けておくようにしましょう。

  • (注)ただし、入浴剤や(身体を洗うための)せっけんにおいては、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)によって使用が禁止されている成分があります。

万が一、入浴剤等を飲んだり食べたりしてしまったら

意識があり、呼吸も脈拍も異常がない場合

  1. あわてずに口の中に残っているものがあれば取り除き、口をすすいで、うがいをしましょう。
  2. その後、誤飲したものを薄め、食道や胃粘膜を保護するために、コップ1〜2杯の牛乳または水を飲みましょう。
  • ※無理に吐かせてはいけません。吐物や泡などが気管に入り肺炎を起こす可能性があります

意識がない、けいれんを起こしているなど、重篤な症状がある場合

 直ちに救急車を呼びましょう。

 直後に症状がなくても経過を観察し、いつもと様子が異なる場合には、医師の診察を受けてください。診察の参考になる場合があるので、飲み込んだ入浴剤など成分のわかるものを持参しましょう。

 お困りの際にはお近くの消費生活センター等(消費者ホットライン188)にご相談ください。

参考

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