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[2017年12月1日:公表]

クレジットカードを利用したら、知らぬ間にリボ払いになっていた

質問

 私はクレジットカードを使う時、レジで必ず「一括払いで」と告げ、レシートに一括と書かれていることを確認していました。ところが、後から利用明細を見ると、心あたりのないリボ払いの手数料を取られていました。一括払いと指定したはずなのに、なぜリボ払いになったのでしょうか?

回答

 リボ専用または自動リボ設定のクレジットカードを利用したため、レジで「一括払い」と告げても、自動的にリボ払いになったと考えられます。

 質問事例のように、「意図しないリボ払い」によるトラブルが起きています。リボ払いは、月々の支払いを一定額に抑えることができる一方、支払いが長期化し手数料がかさむことがある支払い方法です。カードを新たに申し込む際は、支払い方法に関する説明をきちんと確認した上で、手続きをしましょう。また、会員規約や毎月の利用明細には必ず目を通し、不明点がある場合にはカード会社に問い合わせましょう。

解説

リボ払い(リボルビング払い)とは

 リボ払いとは、カードの支払い方法の名称で、利用金額や回数に関わらず、あらかじめ決めた一定額で毎月支払いをすることです。ミニマムペイメントと呼ばれることもあります。カードの利用額が支払残高に組み込まれ、毎月手数料が生じる仕組みです。月々の支払いを一定額に抑えることができる一方、支払いが長期化し、消費者が意図しない高額な手数料が発生することがあります。仕組みを理解した上で、計画的に利用することが望ましい支払い方法です。

リボ払いにする方法は四つ

 クレジットカードの支払いをリボ払いにするには、以下の四つの方法があります。中でも注意が必要なのは「リボ専用カード」と「自動リボ設定」です。これらは、利用の際に店頭で「一括払い」と告げても、自動的にリボ払いとなる方法です。気づかずに申し込むと、「意図しないリボ払い」によるトラブルにつながることがあります。

(1)リボ専用カード

 あらかじめ支払い方法がリボ払いに限定されているクレジットカードです。このカードを利用すると支払いは全てリボ払いとなり、他の支払い方法は選択できません。

(2)自動リボ設定

 支払いが自動的にリボ払いなる設定です。設定を解除しない限り、カードを利用すると支払いは全てリボ払いとなります。

(3)店頭選択型リボ

 利用者がクレジットカードを店舗などで利用する都度、支払い方法をリボ払いに指定する方法です。利用者が指定した時だけリボ払いとなります。

(4)あとからリボ変更

 カードの利用後、利用者の申し出により支払い方法をリボ払いに変更するものです。リボ払いに変更した分が支払残高に組み入れられ、手数料が発生します。

申込みの際に気をつけたい三つのポイント

 「意図しないリボ払い」によるトラブルを避けるため、カードの申込みの際は以下の点に注意しましょう。

(1)説明は最後まで確認し理解の上、申し込みましょう

リボ専用カードや自動リボ設定の説明では、年会費優遇やポイント付与など申込みの特典が強調され、消費者の目がこれらの有利な点に向きがちです。規約や表示など説明は最後までよく確認し、不明点があればカード会社に説明を求め、内容を十分に理解した上で申し込みましょう。

(2)リボ専用カードを見分けましょう

 リボ専用カードは「リボ払い」「リボルビング方式(払い)」「ミニマムペイメント方式(払い)」などと記載されることがあります。「リボ専用カード」と明示されていない場合もあるため、注意しましょう。

(3)自動リボ設定になっていないか確認しましょう

 カード会社によっては自動リボ設定などを愛称で記載していることがあります。すぐにはリボ払いと分からない場合もあるため、記載内容をよく確認しましょう。

 申込み手続きをする際は

  • 支払い方法として自動リボ設定を選択していないか?
  • 初期の設定が必ず自動リボ設定となるカードではないか?
  • 自動リボ設定の解除ができないカード(リボ専用カード)ではないか?

について注意しましょう。

利用明細は必ず確認しましょう

 カードの利用明細をきっかけに、心あたりのない手数料などに気づき、後日、リボ払いと判明したケースがあります。利用明細は毎月必ず内容を確認し、不明点についてはカード会社に問い合わせましょう。

 お困りの際にはお近くの消費生活センター等(消費者ホットライン188)にご相談ください。

参考