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[2017年2月28日:公表]

自動開閉式折りたたみ傘を収納しようとしたら、滑って柄が顔に当たって負傷した

質問

 自動開閉式の折りたたみ傘を収納しようとしたところ、手が滑って柄の部分の棒が伸びてきて口元に当たって歯が折れてしまいました。

回答

 類似の事故情報が寄せられています。中には後遺障害を負ったケースもあります。専門医を受診しましょう。

 消費生活センター等に相談する際には、事故にあった傘を保管するとともに事故時の詳細な状況をメモなどにまとめておきましょう。

解説

 折りたたみ傘には、手の力で開閉するものと、ボタンで自動的に開くもの(ジャンプ式)があります。ジャンプ式には閉じる時も自動的に折りたたまれるものがあります。

図 自動開閉式折りたたみ傘の機構イメージ
自動開閉式折りたたみ傘の機構イメージの図
(1)傘を開くときボタンを押す
(2)自動で中棒が伸びて傘が開く
(3)傘を閉じるときボタンを押す
(4)傘が閉じる(中棒は自動で縮まず、手で押し込む)

 消費生活センターにはジャンプ式傘や自動開閉式傘による事故情報が寄せられています。国民生活センターで自動開閉式の傘について、事故の検証をしました。アルミ缶を顔に見立てて傘の柄を衝突させたところ、アルミ缶は大きく変形し、顔へ当たった場合、負傷するおそれがあることが分かりました。

 事故情報の中には目の瞳孔の括約筋が切れて、瞳孔が開いたまま閉じない散瞳と診断され、後遺症を負ったケースもあることから国民生活センターでは事故情報を取りまとめるなどして消費者に注意喚起をしています。

 また、消費者庁は、事故が相次いだことから家庭用品品質表示法を改正し、いわゆるジャンプ式傘の開閉時の注意表示をすることを義務付けました。

 寄せられた事故の多くは、傘を閉じる際や傘袋に収納する際に発生しています。操作する時は手元に注意しながら、顔の近くで行わないように十分気をつけましょう。

 お困りの際にはお近くの消費生活センター(消費者ホットライン188)にご相談ください。

参考