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[2017年2月28日:公表]

購入した新車の走行距離メーターが40kmを示していた

質問

 国産車を購入し、2カ月後に納車されました。届いてすぐメーターを見ると、既に40kmも走っていました。新車なのに、なぜこんなに走っているのでしょうか。

回答

 新車の走行距離は、輸送のために生じる場合と、走行テストのために生じる場合が考えられます。購入したディーラーに確認してみましょう。

解説

 新車が完成すると、メーカーの工場からディーラーまで、車両運搬船や車両積載車などでいったん運ばれた後、自走して購入者のもとへ納車されます。輸送の過程で、メーカーや販売店の構内を移動するときや、販売店から購入者宅までを自走するときに、新車の走行距離が生じます。

 また、新車の納車前には、全車両ではありませんが、一定割合の車両で道路運送車両法の保安基準やメーカー自身が定めた規定により走行テストが行われています。道路運送車両法は保安基準の内容を示していますが、その具体的なテスト方法(基準を満たしているかをどのようにテストするか)はメーカーの裁量に任されています。そこで、メーカーは法定基準および各社の自主基準に関するテスト方法を定めて、抜き取りによる走行テストを行っています。

 走行テストには、騒音に関するものや排気ガスに関するものなどいくつかの種類があります。各テストの走行距離は一律に同じではなく、数kmから数十kmと幅があります。行ったテストの種類により、それぞれの新車の走行距離には違いが生じます。「証明書」などの名称で、テストを実施したことや、テストの内容項目を記載した書面を付して納車するメーカーもあるようです。不明な点は、購入したディーラーに確認してみましょう。

 お困りの際にはお近くの消費生活センター(消費者ホットライン188)にご相談ください。