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[2015年11月4日:公表]

物質名が表示されない食品添加物がある?

質問

 コンビニで頻繁に食品を購入していますが、食品添加物が心配です。「pH調整剤」は「pH調整剤」としか表示がなく、その物質名は表示されないことがあると聞きました。これはどういうことですか。



回答

 食品添加物の表示は食品表示法で、「原則としてすべての食品添加物を『物質名』で食品に表示する」ように定められていますが、一部の食品添加物については使用目的を表す『一括名』で表示できる例外が認められており、物質名が表示されない食品添加物があります。



解説

 食品添加物とは、食品に添加することで「味を調える」「長期保存を可能にする」「色や香りをつける」等の効果が得られる物質のことです。食品添加物の表示については、食品表示法により原則として『物質名』で表示するよう定められていますが、次の場合は『一括名』での表示が認められています。

【一括名で表示できる食品添加物】
イーストフード、ガムベース、かんすい、酵素、光沢剤、香料、酸味料、調味料、豆腐用凝固剤、苦味料、乳化剤、pH調整剤、膨張剤、軟化剤

 これらの食品添加物は、複数の組み合わせで効果を発揮することが多く、個々の成分まですべてを表示する必要性が低いと考えられる食品添加物や食品中にも通常存在する成分であるため、一括名で表示しても表示の目的を達成できるとして一括表示が認められています(注1)。

 このほか、食品添加物の表示には以下の例外があります。

【用途名も併記することが必要な食品添加物】
甘味料、着色料、保存料、増粘剤、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防かび剤
使用目的や効果を表示するほうがわかりやすいと考えられるものは、「着色料」や「保存料」などの使用目的や効果を物質名と一緒に表示しなければなりません。
例:着色料(カラメル、カロテン)、保存料(ソルビン酸) 等
【表示を省略できる食品添加物】
加工助剤(注2)、キャリーオーバー(注3)、栄養強化剤(注4)
最終的に食品に残っていない食品添加物、残っていても量が少ないために効果が発揮されない食品添加物、栄養強化を目的とした食品添加物については、表示を省略できます。

(サンドイッチの表示例)
成分表示の例。原材料名に「pH調整剤」と記載あり。

  1. (注1)
     食品衛生法に基づく添加物の表示等について(平成22年10月20日消食表第377号)[PDF形式](消費者庁)
    別紙第4「各一括名の定義及びその添加物の範囲」で定められた添加物が定められた定義どおりに使用されている場合に限ります。
  2. (注2)
     加工助剤とは、食品を加工する際に使用されても(1)食品が出来上がる前に取り除かれるもの、(2)その食品に通常含まれる成分と同じ成分に変えられ、成分の量が明らかに増えないもの、(3)出来上がった食品に含まれる量が少なく、その成分が食品の品質に影響を与えないものです。(例:プロセスチーズを製造する際には炭酸水素ナトリウム(重曹)を使います。使用した炭酸水素ナトリウム(重曹)は、加熱する段階で大部分が分解するため、出来上がったプロセスチーズにはごくわずかしか残りません。このような場合、炭酸水素ナトリウム(重曹)は加工助剤に該当します)
  3. (注3)
     キャリーオーバーとは、原材料の加工の際に食品添加物が使用されますが、次にその原材料を用いて製造される食品には使用されず、その食品中には原材料から持ち越された食品添加物がその食品に効果を発揮することができる量より少ない量しか含まれていないものです。(例:せんべいの味付け用に、保存料を使用したしょうゆを用いたとしても、当該添加物が最終食品であるせんべいの保存料として効果を持たない場合にはキャリーオーバーに該当します)
  4. (注4)
     栄養強化剤とは、栄養成分の強化のために使用される食品添加物で、ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類に大別され、栄養強化を目的と使用した食品添加物は表示を省略できます。(例:栄養成分の強化のために使用されたビタミンA、βカロテン、L-アスコルビン酸(ビタミンC)等のビタミン類は、栄養強化剤に該当します)
    なお、同じ食品添加物でも、栄養強化の目的以外で使用する場合は、表示する必要があります。(例:酸化防止剤としてL-アスコルビン酸(ビタミンC)を使用する場合は、「酸化防止剤(ビタミンC)」と表示する必要があります)


参考



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