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[2015年1月8日:公表]

牛乳だと思って購入したら、加工乳だった

質問

 牛乳が安い、と思って購入したが、パッケージに「加工乳」と書かれていた。「牛乳」、「成分調整牛乳」など、似ているのにいろいろな種類があって分かりづらい。

回答

 牛乳に限れば、パッケージで見分けが付けられます。牛乳を含めた乳製品については、成分規格や表示を「食品衛生法に基づく乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」などにより定められています。

解説

 種類別「牛乳」に限っては、目の不自由な人が他の飲み物と区別できるよう、また、パッケージ開口部が分かるように、500ml以上の屋根型紙パック容器上端部、開口部の反対側に1カ所の「切欠き」(扇状のくぼみ)がつけられています。

牛乳パックにつけられた「切欠き」(扇状のくぼみ)の写真

 任意表示のため、すべての事業者がつけているわけではありませんが、この「切欠き」がついているものは、確実に種類別「牛乳」なので、判断の目安になります。

種類別成分規格

生乳のみ

牛乳

水や添加物を混ぜることなく、生乳を加熱殺菌したもの。
乳脂肪分3.0%以上、無脂乳固形分8.0%以上。

成分調整牛乳

生乳から乳成分の一部(水分、乳脂肪分、ミネラルなど)を除去し成分調整したもの。
乳脂肪分(規定なし)、無脂乳固形分8.0%以上。

低脂肪牛乳

生乳から乳脂肪分の一部を除去したもの。
乳脂肪分0.5%以上1.5%以下、無脂乳固形分8.0%以上。

無脂肪牛乳

生乳からほとんどすべての乳脂肪分を除いたもの。
乳脂肪分0.5%未満、無脂乳固形分8.0%以上。

生乳+乳製品

加工乳

生乳を主原料にして、脱脂粉乳、クリーム、バターなどの乳製品を加え加工したもの。
乳脂肪分(規定なし)、無脂乳固形分8.0%以上。

低脂肪タイプ
脱脂粉乳などを加えたもので、牛乳に比べてたんぱく質やカルシウムなどは多く、エネルギーは低い。
濃厚タイプ
濃縮乳、クリーム、バターなどを加え、牛乳に比べて乳成分を濃厚にしたもの。

生乳+乳製品+乳製品以外のもの

乳飲料

乳固形分(牛乳中の水分を除いた成分)が3.0%以上のもの。

栄養強化タイプ
カルシウムや鉄、ビタミンなどを加えたもの。
嗜好(しこう)タイプ
コーヒー、果汁、甘味などを加えたもの。
乳糖分解タイプ
牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする人のために、原因となる乳糖を酵素で分解したもの。
  • ※牛乳の8割は水分、水分以外の固形分は乳脂肪分と無脂乳固形分に分けられます。