牛乳だと思って購入したら、加工乳だった
質問
牛乳が安い、と思って購入したが、パッケージに「加工乳」と書かれていた。「牛乳」、「成分調整牛乳」など、似ているのにいろいろな種類があって分かりづらい。
回答
牛乳に限れば、パッケージで見分けが付けられます。牛乳を含めた乳製品については、成分規格や表示を「食品衛生法に基づく乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」などにより定められています。
解説
種類別「牛乳」に限っては、目の不自由な人が他の飲み物と区別できるよう、また、パッケージ開口部が分かるように、500ml以上の屋根型紙パック容器上端部、開口部の反対側に1カ所の「切欠き」(扇状のくぼみ)がつけられています。
任意表示のため、すべての事業者がつけているわけではありませんが、この「切欠き」がついているものは、確実に種類別「牛乳」なので、判断の目安になります。
種類別成分規格
生乳のみ
牛乳
水や添加物を混ぜることなく、生乳を加熱殺菌したもの。
乳脂肪分3.0%以上、無脂乳固形分8.0%以上。
成分調整牛乳
生乳から乳成分の一部(水分、乳脂肪分、ミネラルなど)を除去し成分調整したもの。
乳脂肪分(規定なし)、無脂乳固形分8.0%以上。
低脂肪牛乳
生乳から乳脂肪分の一部を除去したもの。
乳脂肪分0.5%以上1.5%以下、無脂乳固形分8.0%以上。
無脂肪牛乳
生乳からほとんどすべての乳脂肪分を除いたもの。
乳脂肪分0.5%未満、無脂乳固形分8.0%以上。
生乳+乳製品
加工乳
生乳を主原料にして、脱脂粉乳、クリーム、バターなどの乳製品を加え加工したもの。
乳脂肪分(規定なし)、無脂乳固形分8.0%以上。
- 低脂肪タイプ
- 脱脂粉乳などを加えたもので、牛乳に比べてたんぱく質やカルシウムなどは多く、エネルギーは低い。
- 濃厚タイプ
- 濃縮乳、クリーム、バターなどを加え、牛乳に比べて乳成分を濃厚にしたもの。
生乳+乳製品+乳製品以外のもの
乳飲料
乳固形分(牛乳中の水分を除いた成分)が3.0%以上のもの。
- 栄養強化タイプ
- カルシウムや鉄、ビタミンなどを加えたもの。
- 嗜好(しこう)タイプ
- コーヒー、果汁、甘味などを加えたもの。
- 乳糖分解タイプ
- 牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする人のために、原因となる乳糖を酵素で分解したもの。
- ※牛乳の8割は水分、水分以外の固形分は乳脂肪分と無脂乳固形分に分けられます。