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[2015年7月22日:更新]
[2015年6月18日:公表]

スポーツ用自転車の取扱いに注意−構造と使用方法をよく理解しましょう−

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文(PDF)」をご覧下さい。

 スポーツ用自転車(以下、「スポーツ車」とします。)は、各種サイクルスポーツ及びレジャー用として長距離旅行、快速走行などに適するような自転車です。最近10年間で、スポーツ車の年間販売台数は増加傾向にあり、また近年はスポーツ車の中では比較的高価格なものが普及しています。

 PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワーク・システム)によると、近年、スポーツ車の危害・危険に関する相談は、自転車全体の危害・危険に関する相談の2割程度で推移しており、今後スポーツ車の普及が進むことで、さらに相談件数が増加することが懸念されます。

 スポーツ車により危害が発生した場合には、スポーツ車以外の自転車よりも重症化する傾向があることも明らかになっています。また、契約購入金額が10万円以上の相談が全体の約2割を占めており、比較的高価な自転車に関する相談が多いことも特徴です。

 一般的に、スポーツ車は軽量化に重点を置いて造られているため、外部からの衝撃などに対して大きな余裕を持っていないものもあります。条件によっては取り扱い中に横倒しにしただけでも重要部品が変形することがあり、そのまま乗車すると部品が破損し転倒事故に発展することもあります。このほか、スポーツ車特有の構造や点検・調整方法を熟知せず調整が不完全のまま使用していると、やがて走行中に車体の構成部品が破損して転倒事故に発展することもあります。

 そこで、取扱方法に起因した事故の発生を未然に防ぐために、スポーツ車を取り扱う上で注意するべき点について調査し、消費者に情報提供することとしました。

スポーツ車の一例(左:クロスバイク、右:ロードレーサ)
スポーツ車の一例の写真


相談の概要

  • 自転車全体に占めるスポーツ車の相談の増加が懸念されます。
  • スポーツ車で危害が発生した場合、重症化する傾向がみられます。
  • スポーツ車の危害・危険に関する相談のうち、前ホーク、サドル、ディレーラハンガー、クイックレリーズハブが不具合の原因箇所と考えられる事例は、スポーツ車に特有な構造や取扱方法に起因するものと考えられました。


主な事例

【事例】
競技用自転車で山道を走行中に、自転車のカーボン製の前ホークが突如、両サイド折れてしまい、大けがをした。
【事例】
息子が自分で組み立てるスポーツタイプの自転車で走行中、前車輪が外れて大けがをした。PL法の対象になるか?補償して欲しい。


主な調査結果

 PIO-NETの事例において、不具合の原因と推定される箇所として多かった前ホーク、サドル、ディレーラハンガー、クイックレリーズハブについて調査しました。

前ホーク及びハンドルの構造

  • 前ホークを誤った手順で取り付けて走行すると、前ホークや軸受け部の部品が破損することがありました。
  • ハンドルステムを固定するボルトの締め付けが弱いと、ハンドル操作が効かなくなる場合がありました。

サドル及びシートポスト

  • サドルの締め付けが不十分な場合、走行中に緩んで乗車姿勢が変化することがありました。

ディレーラハンガーについて

  • ディレーラガードがないものでは、車体を右側に転倒させるとディレーラハンガーが曲がる場合がありました。そのまま走行させて変速操作するとリヤディレーラが後車輪に巻き込まれてしまうことがありました。
  • 輪行バッグに入れた状態で地面に落とすとディレーラハンガーが曲がる場合がありました。

クイックレリーズハブについて

  • カムレバーが正しく固定されていないと、車輪が脱落する場合があります。


消費者へのアドバイス

  • スポーツ車の取り扱いには注意が必要です。
  • 前ホークは正しい手順で固定し、定期的にガタつきや緩みがないことを確認しましょう。
  • サドルは正しく固定し、定期的に緩みがないことを確認しましょう。
  • ディレーラハンガーの曲がりに注意しましょう。
  • クイックレリーズハブは正しく固定し、乗車前には緩みがないことを確認しましょう。
  • 目的に合った自転車を選択しましょう。
  • スポーツ車に乗る場合は、まず安全な場所で練習しましょう。また、安全装備の着用と、定期的な点検整備を心がけましょう。


業界への要望

スポーツ車の販売時には、その特性を消費者に十分に説明することを要望します。



要望先

  • 一般社団法人自転車協会


情報提供先

  • 消費者庁 消費者安全課
  • 内閣府 消費者委員会事務局
  • 経済産業省 製造産業局 車両室
  • 公益財団法人日本交通管理技術協会
  • 一般財団法人自転車産業振興協会
  • 一般財団法人日本車両検査協会
  • 一般財団法人日本自転車普及協会
  • 一般社団法人日本ドゥ・イット・ユアセルフ協会
  • 日本自転車軽自動車商協同組合連合会
  • 日本チェーンストア協会


動画



業界の対応 ※2015年7月22日 追加

「一般社団法人自転車協会」より

 メーカーを中心に構成されている正会員並びに販売店で構成されている特別賛助会員、計334社に対し、スポーツ用自転車をご購入される方へ、スポーツ用自転車の取扱いの注意点をしっかり伝達していただくよう周知しました。

一般社団法人自転車協会




本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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