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[2020年7月16日:公表]

海老で鯛を釣る?棚からぼた餅?“利益誘引型のサイト”−「話を聞くだけで100万円」「当選したので3億円を支援する」などの誘いに注意−

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

 「相談にのるだけで報酬がもらえる」「当選金を受け取ることができる」などとうたって誘導し、登録後にサービスの利用料金や手続き費用等として高額なお金を請求するサイト(以下、“利益誘引型のサイト”)に関する相談が、全国の消費生活センター等に年間約3,000件寄せられています。利益誘引型のサイトに関する相談では、消費者はメッセージのやりとりをして悩みを聞くだけの副業や、当選金等の受取りに申し込む感覚で気軽にサイトに登録しています。しかしサイトの利用を開始すると、メッセージの送受信等のサービス利用料金や、お金を受け取るために必要な手続き費用等、様々な名目でサイトから次々とお金を請求されます。サイトに指示された通りにお金を支払って手続きをしても、一向に報酬や当選金等を受け取ることはできずトラブルになっています。

 そこで最新の相談事例を紹介し、トラブルの未然防止に向けて情報提供します。

図.PIO-NET(注)にみる“利益誘引型のサイト”に関する相談件数の推移
2016年度から2020年6月までの“利益誘引型のサイト”に関する年度別相談件数のグラフ。グラフに続いてテキストによる詳細。
※ 2019年度同期件数(2019年6月30日までのPIO-NET登録分)は460件

 2016年度の相談件数は3,179件、2017年度の相談件数は2,932件、2018年度の相談件数は3,410件、2019年度の相談件数は3,309件、2020年6月30日までの相談件数は646件(前年同期の相談件数は460件)です。

  • (注)PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワークシステム)は、国民生活センターと全国の消費生活センター等をオンラインネットワークで結び、消費生活に関する相談情報を蓄積しているデータベースのこと。相談件数は、2020年6月30日までの登録分。消費生活センター等からの経由相談は含まれていない。

相談事例

「話を聞くだけで100万円」を信じて手続き費用を払い続けたが連絡が途絶えた

 インターネットで副業を探していると、お金が儲かるというサイトがあったのでメールアドレスを入力し、無料会員登録した。するとレスキュー隊員の40歳代の男性から「話を聞いてくれたら100万円あげる」とメールが届いた。サイトの報酬担当の女性から「報酬を受け取るためには有料会員登録代として1万円が必要だ」とメールが届いたので、コンビニエンスストアでプリペイド型電子マネーのギフトカードを購入し、コード番号をサイトに伝えた。その日のうちに男性から、「100万円を2回に分けて渡す」と連絡があり、報酬担当の女性から「受け取る金額が高額のため、証明書代としてさらに2万円が必要だ」と言われたので、再度プリペイド型電子マネーのギフトカードを購入し、コード番号をサイトに伝えた。しかしその後男性からの連絡が途絶えたので不審に思い、インターネットでサイト名を検索すると、「悪質である」等の書き込みがあった。騙されたと思うので返金してほしい。

その他、以下のような相談も寄せられています。

  • 副業仲間をかたる“サクラ”の「一緒に頑張ろう」「報酬を受け取った」という言葉を信じてポイントを購入した
  • 「携帯一つで稼げる」はずが、お金を受け取るために手続き費用を次々と請求されて支払えなくなった
  • SNSで知り合って相談にのっていた女性にサイトに誘導され、やりとりを続けるためにポイントを購入してしまった
  • 「50万円が当選した」とのメールをきっかけに複数のサイトに登録し、お金を受け取るためにポイントを購入してしまった
  • 「政府指定救済金に当選し、3億円を受け取れる」と信じて手続き費用の支払いを続けてしまった
  • 新型コロナウイルスの影響で収入が減ったため在宅ワークができるサイトに登録したが、お金を請求され、報酬を受け取るために支払ってしまった

相談事例からみた問題点

  1. 消費者は知らず知らずのうちにサイトに誘導されて登録している
  2. 様々な名目でサイトから次々と請求を受けて高額を支払っても、実際にはお金を受け取ることができない
  3. やりとりをしている相手に言葉巧みに促されて支払いを続けている
  4. 様々な立場の人物が次々と登場する“劇場型”の手口が用いられている

アドバイス

  • 「相談にのるだけで報酬がもらえる」「自宅で簡単に稼げる」などとうたうサイトに注意しましょう
  • メールやメッセージで、「○○円が当選した」など簡単にお金をもらえる話をされても返信しないようにしましょう
  • やりとりをしている相手を安易に信用せず、冷静に判断するようにしましょう
  • トラブルに遭ったと感じた場合は、最寄りの消費生活センター等に相談しましょう
  • ※消費者ホットライン:「188(いやや!)」番
    最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。

本件連絡先 相談情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

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