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[2019年4月5日:更新]
[2019年1月17日:公表]

自動車のタイヤパンク発生時の対応方法に注意−応急修理キットの使用方法やスペアタイヤの交換方法について−

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文(PDF)」をご覧下さい。

 一般社団法人日本自動車連盟(JAF)によると、2017年度で最も出動件数の多いトラブルは「バッテリー上がり」で、2位は「タイヤトラブル(パンク等)」でした。タイヤがパンクしてしまうと空気圧が低下し、ハンドルをとられたり、ブレーキの効きが悪くなることがあります。また、著しく空気圧が低下してしまうとコントロールを失う可能性もあるため大変危険です。

 タイヤがパンクしてしまったときの対応方法は、主に2通りあります。一つは自走できるように自分で応急修理を行う方法、もう一つはJAF等のロードサービスを活用する方法です。自分で行う応急修理にも主に2通りの方法があり、一つはスペアタイヤに交換する方法、もう一つは応急タイプのパンク修理キット(以下:応急修理キット)を使用して補修する方法です。対応方法は、車両に付属している装備内容により異なります。また、近年はスペアタイヤの代わりに応急修理キットが付属している車両が数多く見られます。

 PIO-NETには、2013年度以降の5年間に応急修理キットやスペアタイヤに関する相談は40件(2018年11月末までの登録分)寄せられており、応急修理キットで補修後のタイヤが使用できなくなったり、スペアタイヤへ交換しようとしたが、空気が入ってなかったため、使用できなかった、といったような事例がありました。

 そこで、パンク発生時の対応について、消費者の対応実態等に関するアンケート調査及び自動車製造事業者へのアンケート調査を実施するとともに、パンク発生時の対応方法について紹介し、消費者へ情報提供することとしました。

写真1.車両に付属している応急修理キット(一例)
応急修理キット(一例)の写真。左側に電動コンプレッサー、右側に修理剤ボトル。

写真2.組み立てた応急修理キット(一例)
応急修理キット(一例)を組み立て、使用している様子を表した写真。

テスト結果等

消費者へのアンケート調査

  • 約4人に3人はこれまでにパンクの経験がありました
  • パンクが発生した際に「自分で対応しない」と回答した約4割以上の人は、「やり方がわからない」という理由でした
  • 4割以上の人が車両に付属している緊急対応時用装備の内容を知りませんでした
  • 応急修理キットが車両に付属していることを把握している人の中で、4割弱の人が応急修理キットの使用方法を知りませんでした
  • これまでに5割以上の人がスペアタイヤの交換経験があるのに対し、応急修理キットの使用経験がある人は1割弱でした
  • 応急修理キットが車両に付属していることを把握している人の中で、7割以上の人が応急修理キットに付属する修理剤に有効期限があることを知りませんでした
  • 応急修理キットが車両に付属していることを把握している人の中で、7割以上の人が応急修理キットの使用方法の説明を受けたことがありませんでした
  • 7割以上の人が緊急対応時用装備の点検をしていませんでした
  • 5割以上の人が緊急対応時用装備として「スペアタイヤ」を希望していました

事業者へのアンケート調査

  • 最も安価なグレードに限ると、8社中、2社では全車種で緊急対応時用装備は応急修理キットの設定しかありませんでした。また、全車種の全グレードでは8社中、8社で応急修理キットの設定しかない車種がありました
  • 8社中4社で緊急対応時用装備について、消費者へ情報発信することを販売会社へ促進していました
  • 8社中6社で応急修理キットについても点検整備の対象とすることを販売会社へ促進していました

緊急対応時の作業について

  • 補修後のタイヤとホイールの間には充填した修理剤が液体の状態で付着していました
  • タイヤの接地表面の大きな傷によるパンクは、応急修理キットで補修できませんでした
  • タイヤの接地表面の大きな傷によるパンク以外にも補修できないパンクがあります
  • 車両の駆動方式や状況に応じて推奨するスペアタイヤ(応急用)の取り付け位置があります。車両に付属している取扱説明書に従って適切な位置に取り付けましょう
  • 誤ったジャッキアップ作業は車両を破損させるだけでなく、車両がジャッキから落下する等の重大な事故につながる危険性があります
  • 緊急対応時の作業用に軍手や懐中電灯、輪止め、周囲に停止車両があることを知らせるための停止表示器材等を車両に積載しておくと事故やけがの防止に役立ちます

消費者へのアドバイス

  • 車両に付属している応急修理キットは一時的な応急用であり、パンクを完全に補修するものではありません。一度使用してしまうとタイヤ自体の交換が必要となる可能性があります。応急修理キットについて正しい知識を身につけましょう。また、状況に応じてロードサービス等を活用しましょう
  • 車両に付属している装備内容によってパンク発生時の対応方法は異なります。急な事態に備えて事前に装備内容や作業方法の確認をしておきましょう。また、作業に自信がない場合や、危険な場所ではロードサービス等を活用しましょう
  • ジャッキアップ作業が必要な場合は、地面が固く、平らで安全に作業ができる場所に車両を移動し、車両に付属している取扱説明書をよく読み、適切な作業をしましょう

業界への要望

  • 緊急対応時用装備の内容について、消費者へのわかりやすい説明を要望します
  • 応急修理キットの使用方法や注意事項等について、消費者への周知を要望します

要望先

  • 一般社団法人日本自動車工業会(法人番号7010405008746)
  • 日本自動車輸入組合(法人番号8010405005536)
  • 一般社団法人日本自動車販売協会連合会(法人番号8010405010115)
  • 一般社団法人全国軽自動車協会連合会(法人番号4010405003997)
  • 一般社団法人日本中古自動車販売協会連合会(法人番号5011005001878)

情報提供先

  • 消費者庁 消費者安全課(法人番号5000012010024)
  • 内閣府 消費者委員会事務局(法人番号2000012010019)
  • 国土交通省 自動車局 整備課(法人番号2000012100001)
  • 経済産業省 製造産業局 自動車課(法人番号4000012090001)

動画

応急修理キット 使用方法例

業界の対応 ※2019年4月5日 追加

「一般社団法人日本自動車工業会」より

 当会では、交通事故の発生防止・被害軽減対策を最優先課題のひとつに位置づけ、関係省庁・団体と協力し、製品安全の理解促進に取り組んでおります。

 貴センターのアンケート結果とご要望を受け、会員乗用車メーカー全8社においては、自動車運転者の安全に配慮した様々な取り組みを実施いたします。具体的には、緊急対応時用装備の内容や応急修理キットの使用方法・注意事項・点検等について、HP等を通じて啓発を行なうとともに、販売会社に対しても消費者にわかりやすく説明することを促進いたします。

 また、当会ホームページ「安全運転講座」においては、速やかに消費者に対して、緊急対応時用装備の確認を促すとともに、「応急修理キット」の使用方法や注意事項等の情報提供を行うこととしました。

 更に、当会が発行する冊子「安全すてきなカーライフPASSPORT」(自動車販売店をはじめ高速道路のSAや教習所等へ約120万部配布)の中でも、同様に内容の充実を図ってまいります。

 今後とも、引き続き消費者へのわかりやすい説明や情報提供を行なっていく所存です。

「一般社団法人日本中古自動車販売協会連合会」より

 ご要望を受け、当会会員である都道府県協会に対して、都道府県協会会員となる中古車販売店(当会傘下会員)へ緊急対応時用装備の内容および応急修理キットの使用方法や注意事項等について消費者へのわかりやすい説明を行うよう周知徹底を要請する旨の文書を発信いたしました。

 なお、当会から直接当会傘下会員である中古車販売店が車両を販売する際に消費者へのわかりやすい説明をすることを周知するために、当会発行の機関紙に記事を掲載いたします。

 また、関係団体等と連携の上、消費者へのわかりやすい表示および説明に努めて参ります。

「一般社団法人日本自動車販売協会連合会」より

 ご要望を受け、消費者に対する自動車のタイヤパンク発生時の対応方法について、[1]緊急対応時用装備の内容についての分かりやすい説明、及び[2]応急修理キットの使用方法や注意事項等の周知について、当会各支部(全国52支部)を介し、会員販売会社(約1,500社)に対して周知文書を3月22日付で発信いたしました。

 当会においても関係団体等と連携の上、説明資料を活用する等、消費者にとってわかりやすい説明に努めて参る所存でございます。

「一般社団法人全国軽自動車協会連合会」より

 当会会員(都府県地区軽自動車協会(53団体))宛てに、周知依頼の文書を発信いたしました。

 また、当会におきましても関係団体等と連携の上、説明資料の活用等により、消費者への分かりやすい説明に取り組んでまいる所存でございます。

「日本自動車輸入組合」より

 ご要望を受け、3月29日付、四輪全会員の代表者宛てに、周知文書を発信致しました。また、当組合の会員向けニュース(連絡文書)へ掲載すると共に関係委員会等においても説明するなどの対応を実施致しました。

 当組合と致しましては、今後とも自動車のタイヤパンク発生時の対応方法に関する消費者への分かり易い情報提供および注意事項の周知徹底を進めて参ります。


本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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