独立行政法人国民生活センター

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独立行政法人国民生活センター理事長よりあいさつ

令和2年4月更新


理事長あいさつ

1 自然災害・新型ウィルス感染症と消費者被害

 昨年は台風や大雨による自然災害が相次ぎました。そこで、国民生活センターでは、ウェブサイトのトップページに緊急に必要な情報を掲載するとともに、「令和元年秋台風関連消費者ホットライン」を11月1日〜12月13日まで行いました。今年に入ってからは、新型コロナウィルス感染症の影響が消費生活にも大きな影を落としています。当センターでも関連情報の発信を行っています。

 台風にせよ、新型コロナウィルス感染症にせよ、災害という点で共通しています。いずれの場合も、一部の生活必需物資が手にはいりにくくなったり、旅行をキャンセルせざるをえなくなったり、最悪の場合は命にもかかわります。イベントの中止や延期に伴う、支払済み料金の返金の有無も問題になります。しばらくすると災害に便乗した悪質商法が現れるという点でも共通しています。

 当センターでは、今後も、災害に備えた、また災害後の情報提供に努めてまいります。

2 PIO-NETの刷新

 PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワークシステム)は、全国の消費生活センターをつなぎ、年間90万余件の消費者からの相談情報が蓄積されるシステムです。迅速かつ効果的な相談対応に使われているだけではなく、消費者政策の立案、立法や法執行のための基礎データとしても活用されています。いわば、PIO-NETは消費者行政の神経系にあたります。

 今年度の大きな課題は、昨年度に引き続き、このPIO-NETシステムの刷新です。今回の刷新では、第一に、事業者名の名寄せ機能を取り入れて、現場の入力負荷を軽減するとともに、相談情報の精度を高め、法執行の支援を強化します。第二に、システム面において、データセンター保管を拡充することでデータ消失や情報漏えいリスクの低減を図るとともに、大規模災害に強く、セキュリティ面でも強固なシステムとします。

3 若年者の消費者教育と情報アクセス

 成年年齢が2022年4月1日に18歳に引き下げられるのに備えて、「若年者への消費者教育の推進に関するアクションプログラム」(若年者への消費者教育の推進に関する4省庁関係局長連絡会議決定)では、若年者向け消費者教育の様々な担い手への教育研修を行うことが当センターに求められています。その中で、教員免許状の更新講習において、消費者教育を学ぶ機会を提供することが特に期待されていることから、昨年度からいくつかの大学と協力しながらこの事業に取り組んでおり、本年度も継続します。

 当センターでは、スマホ世代の若年者が容易に当センターの情報にアクセスできるように、SNSを通じた情報発信を行うほか、昨年3月には、「デート商法」を題材に、恋愛シミュレーションゲーム風の啓発用動画を公開しました。また、本年1月には、若年者に影響力のあるインフルエンサー漫画家に依頼して、消費者被害防止のためのマンガを提供するという試みも行いました。これからも、若年者への効果的な情報の届け方について、工夫をしていきます。

 消費者庁では、徳島でのプロジェクトとして、若者向けにSNSを利用した消費者相談の実証実験を行いました。当センターでも、定型的な内容の相談について、SNSのリッチメニュー方式で必要な回答が得られる仕組みを導入する予定です。さらに、AIを活用した消費者向けのチャットボットについては実証実験等による実現可能性を検証した上で段階的な検討を行います。

4 国際化への対応

 情報化の進展で、国境を超えた海外の事業者との取引が容易になっています。当センターでは越境消費者センター(CCJ)を設けて、当センターと類似の機能をもった海外の組織と協力して、日本の消費者と海外の事業者とのトラブルの解決にあたっています。昨年9月にはラトビア消費者権利保護センターと、本年2月にはエストニア消費者保護技術規制庁と協力の覚書を締結して、海外15機関との間で26の国と地域をカバーするにいたっています。

 また、海外からの観光客の相談に特化したものとして、2018年12月から、通訳を間にはさんだ三者間通話の形で、訪日観光客消費者ホットラインを開始しています。本年度から従来の対応言語(日本語、英語、中国語、韓国語、タイ語、ベトナム語)にフランス語を加えて、日本語以外に6つの外国語での相談に応じます。

5 50周年

 当センターは、1970年(日本で最初の万国博覧会が大阪で開催された年)に特殊法人として設立され、その後独立行政法人への移行を経て、本年10月1日に設立50周年という記念すべき節目を迎えます。そこで、過去50年の歩みを振り返るとともに、次の半世紀に向けて決意を新たにすべく、50周年記念誌をまとめます。また、ウェブ版国民生活でも、50年を振り返る記事を連載します。

 引き続き、消費者・消費者団体、事業者・事業者団体、行政関係者、研究者・専門家のみなさまのご支援、ご協力をお願い申し上げます。

理事長松本恒雄の写真

主な経歴等

氏名

松本 恒雄(まつもと つねお)

経歴

昭和49年 3月
京都大学法学部卒業
昭和52年 3月
京都大学大学院法学研究科博士課程中退
昭和52年 4月
京都大学法学部助手
昭和54年 4月
広島大学法学部助教授
昭和62年 4月
大阪市立大学法学部助教授
平成3年 4月
一橋大学法学部教授(後に、大学院法学研究科教授)
平成9年 5月
Board Member, International Association for Consumer Law
平成13年 1月
日本工業標準調査会消費者政策特別委員会委員長(〜平成21年12月)
平成13年1月
厚生科学審議会委員(〜平成21年11月)
平成13年1月
司法試験(第二次試験)考査委員(〜平成22年11月)
平成15年 9月
東京都消費生活対策審議会会長(〜平成24年5月)
平成17年 6月
消費経済審議会会長(〜平成19年2月)
平成17年 10月
国民生活審議会消費者政策部会長(〜平成21年8月)
平成19年 2月
産業構造審議会割賦販売分科科長・消費経済部会長(〜平成25年3月)
平成20年 2月
消費者行政推進会議委員(〜平成20年6月)
平成20年 11月
日本消費者法学会理事長(〜平成26年11月)
平成21年 2月
カンボジア政府友好勲章
平成21年 4月
一橋大学法科大学院長(〜平成23年3月)
平成21年 9月
内閣府消費者委員会委員長(〜平成23年8月)
平成21年 11月
法制審議会民法(債権関係)部会委員(〜平成27年2月)
平成22年 11月
工業標準化経済産業大臣表彰
平成24年 1月
東京都消費者被害救済委員会会長(〜平成25年12月)
平成24年 11月
国民生活センター紛争解決委員会委員長(〜平成25年7月)
平成25年 5月
消費者支援功労者内閣総理大臣表彰
平成25年 8月
独立行政法人国民生活センター理事長
平成26年 10月
日本学術会議会員・法学委員会委員長
平成27年 4月
一橋大学名誉教授