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独立行政法人国民生活センター理事長よりあいさつ
2013年1月9日更新
あいさつ
2013年になりました。消費者問題の現状と当センターの課題を改めて見つめ直し、安心・安全な国民生活を作り上げていく決意を新たにして、役職員一同職務に取り組んでまいります。
最近の最も特徴的な消費者問題は、高齢者の消費者トラブルが増加していることです。契約当事者が65歳以上の消費生活相談全体に占める割合は、年々増加し、2012年は23.2パーセントと全体の約4分の1となっています。高齢者に比較的資産がある傾向に加え、生活や健康の不安や判断能力の衰えにつけこまれるケースが多くなっています。特に目立つのは、実態の疑わしい権利や未公開株などへの詐欺的な投資勧誘のトラブルです。販売業者に加えて、勧誘業者が登場して「高値で買い取る」と言って高額な投資商品を買わせる「買え買え詐欺」の手口が横行しています。被害は増加傾向にあり、既払の被害金額も過去最高の水準になっています。
もうひとつの特徴的な消費者問題は、「サクラ」を使って有料サイトに誘導して高額なサイト使用料を支払わせる「サクラサイト商法」や、急速に普及するスマートフォンに関する品質や有料サイトの相談、「アダルトサイト情報サイト」「オンラインゲーム」に関する相談など、情報通信分野に関わるトラブルです。消費者が、新しい情報環境や機器に対応できていないことへの対策が十分でないところにトラブルの原因があります。
当センターでは、知ってもらいたい消費者問題や適切な消費行動や安心・安全な生活を築く上で重要な情報を、マスコミ、ホームページ、メールマガジン、出版物を通じて発信しています。そして、従来出版物として販売していた「月刊国民生活」を、2012年8月から「WEB(ウェブ)版国民生活」として、誰でも無料でご覧いただけるようにしました。重要な消費者問題の特集、誌上法学講座、苦情相談事例、暮らしに役立つ判例、海外ニュースなど豊富な内容を提供しています。ぜひ「国民生活」をクリックしてご覧になってください。
2010年12月から始まった当センターの組織の在り方に関する検討については、2012年8月に、内閣府に設置された「国民生活センターの国への移行を踏まえた消費者行政の体制の在り方に関する検討会」の検討結果が報告書として提出されました(詳細は「国民生活センターの国への移行を踏まえた消費者行政の体制の在り方に関する検討会」報告書[PDF形式](内閣府)をご覧ください)。検討会報告書では、第1に、消費者行政の体制の現状と在り方について、(1)司令塔機能の発揮、(2)消費者行政を担う職員の養成・確保、(3)民間や地方などを含めた総合力の発揮の3つの問題点に関して基本的な考え方と今後の方向性を示しています。第2に、当センターの機能を担う国における組織の具体的な在り方について、(1)当センターの各機能について、その全てを維持し、基本的に一体性を確保しつつ、より充実されること、(2)「国民生活センター」という名称を維持すること、(3)業務運営や人事面での独立性を法的に担保した「特別の機関」として、消費者庁を移行先とすることが有力であることなどの方向性が示されました(概要は「国民生活センターの国への移行を踏まえた消費者行政の体制の在り方に関する検討会」報告書説明資料[PDF形式](内閣府)をご覧ください)。今後は、この検討結果も踏まえながら、新しい政権の下で当センターの在り方がさらに検討されていくことになると考えられます。
当センターでは、(1)相談、(2)相談情報の収集・分析・提供、(3)商品テスト、(4)広報・普及啓発、(5)研修・資格制度、(6)裁判外紛争解決手続(ADR)の6つの業務を引き続き充実させ、消費者被害の予防と救済のために、i)全国の消費生活センター等に対する地方消費者行政支援、ii)取引、危害、商品に関する国民・消費者に対する注意喚起、iii)制度や製品等に関する改善要望の3つの機能を拡充していく所存です。課題も多くあることを認識しながら、これらを克服して職務に取り組んでいきます。
今後も国民の皆さまのますますのご支援、ご理解をいただきますようお願い申し上げます。
主な経歴等
氏名
野々山 宏(ののやま ひろし)
経歴
- 昭和56年 3月
- 京都大学法学部卒業
- 昭和56年 4月
- 第35期司法修習生
- 昭和58年 4月
- 京都弁護士会登録
- 平成7年 4月
- 京都弁護士会消費者保護委員会委員長(〜平成9年3月)
- 平成11年 5月
- 第17次国民生活審議会特別委員(消費者契約法検討委員会委員)(〜平成13年4月)
- 平成14年 5月
- 日本弁護士連合会消費者問題対策委員会副委員長(〜平成16年5月)
- 平成16年 4月
- 京都産業大学大学院法務研究科 教授(〜平成22年4月)
- 平成17年12月
- 適格消費者団体NPO法人消費者支援機構関西常任理事(〜平成22年4月)
- 平成19年 5月
- 適格消費者団体NPO法人京都消費者契約ネットワーク理事長(〜平成22年4月)
- 平成22年 4月
- 京都産業大学大学院法務研究科 客員教授
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