医療機関からの事故情報収集
消費者が事故にあい医師の診察した結果も踏まえた情報を早期に把握し、事故の再発・拡大防止に向けた消費者への注意喚起、製品改善の働きかけ等に活用するため、医療機関ネットワーク事業を行っています。
医療機関ネットワーク事業とは
医療機関ネットワーク事業は、消費生活において生命または身体に被害が生じた事故情報を、事業に参画する医療機関から収集し、同種・類似事故の再発・拡大防止を図ることを目的として、平成22年12月から運用が開始された、消費者庁と国民生活センターの共同事業です。
- 参画医療機関一覧[PDF形式](6KB)
- 参画医療機関に掲示されているポスター[PDF形式](793KB)
参画医療機関に掲示されているポスター
医療機関から寄せられた事例をもとにした発表情報
医療機関から寄せられた事例をもとに商品テストや調査を行い、情報提供を行っています。
国民生活センター
2023年度
- カンナビノイド「THCH」は指定薬物です!−THCHを含む商品を入手したり使用したりしてはいけません−(2023年9月6日)
- THCHグミを食べた後に気分が悪くなり、幻視(視覚領域に現れる幻覚)が見えると訴えたため、救急搬送された。
- (20歳代 女性)
- 自転車と特定小型原動機付自転車で着用が努力義務化された乗車用ヘルメット−安全性に係る規格等への適合状況と1歳未満の子どもの着用について−(2023年7月12日)
- 自転車で走行中、反対方向から走行してきた2トントラックのドアミラーと衝突し転倒した。ヘルメットなし。左前頭部に擦過傷あり、後頭部に擦過傷あり。左下顎骨(がっこつ)骨折あり。口唇裂創あり。
- (事故発生年月:2023年3月、10歳0カ月 男児)
- 花火による子どものやけどに注意しましょう−3歳以下の子どもの事故が多く発生、着衣に着火した事例も−(2023年6月14日)
- 花火を振り回し、直後に風で火花がスカートに飛んで着火し、燃え上がった。保護者がはたいても火が消えず服を脱がせた。右太ももにⅠ度〜Ⅱ度の熱傷。水疱は破れていた。
- (事故発生年月:2021年9月、6歳8カ月 女児)
2022年度
- スライサーで指先にけがをする事故が多発!(2023年1月18日)
- ボウルの上にスライサーを置き、キャベツを半分に切って調理していたが、そのスライサーを使用するのが初めてであり、食材が半分くらい残っていたのでまだ大丈夫と思い、安全ホルダーを使用していなかったところ、思いのほか食材が切れる速度が速かったため、指を受傷した。
- (事故発生年月:2022年5月、60歳代 女性)
- なくならない乳幼児による加熱式たばこの誤飲に注意−最近では金属片が内蔵されたスティックの誤飲も−(2022年12月21日)
- 子どもが茶色いものを嘔吐(おうと)し、涙目になっていることに気付いた。吸い口は折れて吐き出してあり、たばこ葉の入った部分はぐちゃぐちゃに吐き出してあった。父親は、吸い終わったたばこを本体に挿したままソファの座面に置いていたとのことであり、子どもが本体から抜いて口に入れたと思われる。
金属片がなくなっていることに気付き、顔色が真っ青になっていたため緊急外来を受診。レントゲンで胃内に金属片を認めた。経過観察後帰宅。金属片は翌朝自然排出された。なお、母親は金属片が入っていることは知らなかったようである。 - (事故発生年月:2022年6月、10カ月 男児)
- こどもを抱っこして自転車に乗ることは危険です−転倒・転落によりこどもが頭部に重篤なけがをすることも−(2022年11月16日)
- 保護者が自転車で抱っこひもを装着して走行中に転倒した。保護者は抱っこひもにこどもを対面抱っこでゆっくりと走行。風にあおられた際に自転車が右に倒れ、保護者は前のめりに倒れた。地面はコンクリート。とっさに保護者がこどもの後頭部を抑えたが、抑えきれず右頭部を打撲した。こどもは頭部打撲後すぐに泣いた。受診日にこどもの活気は見られたが、後頭部に陥没あり。頭蓋骨骨折で7日間入院となった。
- (事故発生年月:2022年2月、7カ月 男児)
- 樹脂製の折りたたみ式踏み台での指挟みに注意−乳幼児が手指の先を切断する事故が発生しています−(2022年10月5日)
- 自宅で児が折りたたみ式踏み台を触っていたため年上のきょうだいが踏み台を横に引っ張った。保護者が注意すると、きょうだいがより強く引っ張ってしまい踏み台が折りたたまれて、踏み台の側面上部に児の右手示指が挟まれ切断された。
- (事故発生年月:2021年12月、1歳2カ月 男児)
2021年度
- 乳幼児による水で膨らむボール状の樹脂製玩具の誤飲にご注意!(続報)(2022年3月24日)
- 浴室に保管していた水で膨らむボール状の樹脂製玩具を、患児がいつの間にか持ち出して遊んでおり、誤飲した可能性があった。その2日後に嘔吐の症状が現れ、その後も嘔吐と腹痛が持続し、腸閉塞と診断されたが、原因は不明で、開腹手術の結果、回腸に異物と疑われる塊が触知され、腸の外からの圧迫により結腸まで誘導することができ、術後3日目に排出された。
- (事故発生年月:2021年12月、4歳 男児)
- 家電から出る蒸気による乳幼児のやけどにご注意!−炊飯器、ポット、ケトル、加湿器(スチーム式)について−(2021年9月2日)
- 炊飯器をキッチン内の高さ60〜70cmの引き出しの上に置いていた。普段はキッチンに柵をしているが開いていた。母親が泣き声で気づくと炊飯器の蒸気口に両手を置いていた。手指Ⅲ度熱傷、24日間の入院。
- (事故発生年月:2019年10月、1歳2カ月 男児)
- 男児用水着のインナー生地を確認しましょう−陰茎部の皮膚が挟まり、取れなくなることも−(2021年7月15日)
- 男児が家族とアスレチックに遊びに行き、いかだ遊びなどで水に濡れてしまうため、5時間ほど水着を着ていた。着替えて帰ろうとしたところ、「挟まって取れない」と男児が言うので見ると、水着のインナーのメッシュ生地に陰茎部の皮膚が挟まっていた。帰宅後に、挟まった部分が水疱のようになり取れないため、挟まっているメッシュ部分を残して切り取り受診した。陰茎先水疱あり、陰茎外傷。
- (事故発生年月:2018年6月、5歳 男児)
- 液体芳香剤の誤飲事故等に注意!−乳幼児がリードディフューザーの液を誤飲して入院する事故が発生−(2021年4月8日)
- リードディフューザーに入っている液を男児が誤飲した。嘔吐しているところを家族が発見し、救急外来受診。残った液の量から20mlほどと推定。誤えん性肺炎の疑いもあったが、自宅で経過観察することとなった。
- (事故発生年月:2016年9月、1歳 男児)
2020年度
- リチウムイオン電池及び充電器の使用に関する注意(2021年3月18日)
- 夜から朝にかけて携帯の充電器が右下腿に接していた影響で、約3cm大の水疱と4〜5cm大の紅斑があり受診。
- (事故発生年月:2017年7月、要通院、10歳代 男性)
- ガソリン携行缶の取り扱いに注意−取り扱いを誤るとガソリンの漏えいや噴出の原因に−(2021年2月18日)
- トラック車内の助手席にガソリン携行缶がある状態で、たばこを吸おうとライターに火を付けたところ引火した。顔全体から首にかけて赤くなり(I度熱傷・範囲10%)、右手首に3cmのびらんが生じた(II度熱傷・範囲1%)。
- (事故発生年月:2019年8月、要入院、30歳代 男性)
- 遊戯施設におけるトランポリンでの事故にご注意ください!−骨折や、神経損傷等の重傷例も−(消費者庁・国民生活センター)(2020年12月9日)
- トランポリンで遊んでいて転倒した際に、同じトランポリンで跳んでいた大人に足を踏まれ、左の太ももを骨折。
- (事故発生年月:2017年4月、中等症、2歳 女児)
消費者庁
病院長会議、調査員等研修会
医療機関ネットワーク事業では、以下の会議を開催しております。
医療機関ネットワーク病院長会議
- 目的
- 事業の推進上の課題や事業拡大へ向けた情報活用などの意見交換
- 対象者
- 病院長
- 主催
- 消費者庁消費者安全課
調査員等研修会
- 目的
- 具体例による対象情報の選別ポイントや収集・伝送方法を中心とした説明と意見交換
- 対象者
- 担当者、調査員
- 主催
- 国民生活センター商品テスト部
本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165
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