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[2023年1月18日:更新]

医療機関からの事故情報収集

 消費者が事故にあい医師の診察した結果も踏まえた情報を早期に把握し、事故の再発・拡大防止に向けた消費者への注意喚起、製品改善の働きかけ等に活用するため、医療機関ネットワーク事業を行っています。

医療機関ネットワーク事業とは

 医療機関ネットワーク事業は、消費生活において生命または身体に被害が生じた事故情報を、事業に参画する医療機関から収集し、同種・類似事故の再発・拡大防止を図ることを目的として、平成22年12月から運用が開始された、消費者庁と国民生活センターの共同事業です。

参画医療機関に掲示されているポスターのイメージ
参画医療機関に掲示されているポスター

医療機関から寄せられた事例をもとにした発表情報

医療機関から寄せられた事例をもとに商品テストや調査を行い、情報提供を行っています。

国民生活センター

2022年度

スライサーで指先にけがをする事故が多発!(2023年1月18日)
 ボウルの上にスライサーを置き、キャベツを半分に切って調理していたが、そのスライサーを使用するのが初めてであり、食材が半分くらい残っていたのでまだ大丈夫と思い、安全ホルダーを使用していなかったところ、思いのほか食材が切れる速度が速かったため、指を受傷した。
(事故発生年月:2022年5月、60代 女性)
なくならない乳幼児による加熱式たばこの誤飲に注意−最近では金属片が内蔵されたスティックの誤飲も−(2022年12月21日)
 子どもが茶色いものを嘔吐(おうと)し、涙目になっていることに気付いた。吸い口は折れて吐き出してあり、たばこ葉の入った部分はぐちゃぐちゃに吐き出してあった。父親は、吸い終わったたばこを本体に挿したままソファの座面に置いていたとのことであり、子どもが本体から抜いて口に入れたと思われる。
 金属片がなくなっていることに気付き、顔色が真っ青になっていたため緊急外来を受診。レントゲンで胃内に金属片を認めた。経過観察後帰宅。金属片は翌朝自然排出された。なお、母親は金属片が入っていることは知らなかったようである。
(事故発生年月:2022年6月、10カ月 男児)
こどもを抱っこして自転車に乗ることは危険です−転倒・転落によりこどもが頭部に重篤なけがをすることも−(2022年11月16日)
 保護者が自転車で抱っこひもを装着して走行中に転倒した。保護者は抱っこひもにこどもを対面抱っこでゆっくりと走行。風にあおられた際に自転車が右に倒れ、保護者は前のめりに倒れた。地面はコンクリート。とっさに保護者がこどもの後頭部を抑えたが、抑えきれず右頭部を打撲した。こどもは頭部打撲後すぐに泣いた。受診日にこどもの活気は見られたが、後頭部に陥没あり。頭蓋骨骨折で7日間入院となった。
(事故発生年月:2022年2月、7カ月 男児)
樹脂製の折りたたみ式踏み台での指挟みに注意−乳幼児が手指の先を切断する事故が発生しています−(2022年10月5日)
 自宅で児が折りたたみ式踏み台を触っていたため年上のきょうだいが踏み台を横に引っ張った。保護者が注意すると、きょうだいがより強く引っ張ってしまい踏み台が折りたたまれて、踏み台の側面上部に児の右手示指が挟まれ切断された。
(事故発生年月:2021年12月、1歳2カ月 男児)

2021年度

乳幼児による水で膨らむボール状の樹脂製玩具の誤飲にご注意!(続報)(2022年3月24日)
 浴室に保管していた水で膨らむボール状の樹脂製玩具を、患児がいつの間にか持ち出して遊んでおり、誤飲した可能性があった。その2日後に嘔吐の症状が現れ、その後も嘔吐と腹痛が持続し、腸閉塞と診断されたが、原因は不明で、開腹手術の結果、回腸に異物と疑われる塊が触知され、腸の外からの圧迫により結腸まで誘導することができ、術後3日目に排出された。
(事故発生年月:2021年12月、4歳 男児)
家電から出る蒸気による乳幼児のやけどにご注意!−炊飯器、ポット、ケトル、加湿器(スチーム式)について−(2021年9月2日)
 炊飯器をキッチン内の高さ60〜70cmの引き出しの上に置いていた。普段はキッチンに柵をしているが開いていた。母親が泣き声で気づくと炊飯器の蒸気口に両手を置いていた。手指Ⅲ度熱傷、24日間の入院。
(事故発生年月:2019年10月、1歳2カ月 男児)
男児用水着のインナー生地を確認しましょう−陰茎部の皮膚が挟まり、取れなくなることも−(2021年7月15日)
 男児が家族とアスレチックに遊びに行き、いかだ遊びなどで水に濡れてしまうため、5時間ほど水着を着ていた。着替えて帰ろうとしたところ、「挟まって取れない」と男児が言うので見ると、水着のインナーのメッシュ生地に陰茎部の皮膚が挟まっていた。帰宅後に、挟まった部分が水疱のようになり取れないため、挟まっているメッシュ部分を残して切り取り受診した。陰茎先水疱あり、陰茎外傷。
(事故発生年月:2018年6月、5歳 男児)
液体芳香剤の誤飲事故等に注意!−乳幼児がリードディフューザーの液を誤飲して入院する事故が発生−(2021年4月8日)
 リードディフューザーに入っている液を男児が誤飲した。嘔吐しているところを家族が発見し、救急外来受診。残った液の量から20mlほどと推定。誤えん性肺炎の疑いもあったが、自宅で経過観察することとなった。
(事故発生年月:2016年9月、1歳 男児)

2020年度

リチウムイオン電池及び充電器の使用に関する注意(2021年3月18日)
 夜から朝にかけて携帯の充電器が右下腿に接していた影響で、約3cm大の水疱と4〜5cm大の紅斑があり受診。
(事故発生年月:2017年7月、要通院、10歳代 男性)
ガソリン携行缶の取り扱いに注意−取り扱いを誤るとガソリンの漏えいや噴出の原因に−(2021年2月18日)
 トラック車内の助手席にガソリン携行缶がある状態で、たばこを吸おうとライターに火を付けたところ引火した。顔全体から首にかけて赤くなり(I度熱傷・範囲10%)、右手首に3cmのびらんが生じた(II度熱傷・範囲1%)。
(事故発生年月:2019年8月、要入院、30歳代 男性)
遊戯施設におけるトランポリンでの事故にご注意ください!−骨折や、神経損傷等の重傷例も−(消費者庁・国民生活センター)(2020年12月9日)
トランポリンで遊んでいて転倒した際に、同じトランポリンで跳んでいた大人に足を踏まれ、左の太ももを骨折。
(事故発生年月:2017年4月、中等症、2歳 女児)

2019年度

おむつ交換台からの子どもの転落に注意!−頭部損傷リスクが高く、入院する事例が寄せられています−(2020年3月19日)
 子育て支援施設の洗面台の横の壁に設置されたおむつ交換台に子どもを寝かせていた。おむつ交換台の周囲が高さ5cmくらいのビニールクッションで囲ってあった。保護者が数秒後ろを向いてバッグの物を取ろうとしたところ、泣き声がしたので子どもをみると床に仰向けになって泣いていた。頭頂骨及び後頭骨骨折と診断され、6日間入院した。
(事故発生年月:2019年9月、要入院、4カ月・女児)
ベビーカーの転倒による乳幼児の事故に注意−ベビーカーから転落し、頭部にけがを負い入院する事例も!−(2019年12月12日)
 駐車場のスロープを降りていたところ、ベビーカーが、掛けていた荷物に引っ張られるように手前に倒れた。子どもはシートベルトを装着しておらず、地面に転落した。外傷性くも膜下出血により7日間入院した。
(事故発生年月:2015年10月、要入院、1カ月 男児)
タトゥーシールやフェイスペイントによる肌トラブルが発生!−除去の際の肌トラブルや金属アレルギーにも注意が必要です−(消費者庁・国民生活センター)(2019年9月18日)
 フェイスペイント等による皮膚障害の事故情報が、医療機関ネットワークに1件(2013年)寄せられた。

2018年度

思わぬ大けがに!高齢者の脚立・はしごからの転落−医療機関ネットワークからみる危害の実態−(2019年3月28日)
 梅を採ろうと脚立の約3mの高さで作業中にコンクリートの地面に転落した。音を聞いた妻が駆けつけたが、呼びかけに反応がなかった。外傷性くも膜下出血、急性硬膜下血腫、頚椎椎体骨折を3カ所認めた。
(事故発生年月:2018年5月、要入院、70歳代後半 男性)
強力な磁石のマグネットボールで誤飲事故が発生−幼児の消化管に穴があき、開腹手術により摘出−(2018年4月19日)
 友人の幼児が遊んでいたのを見て患児が欲しがったため4カ月前に買い与えた。その後、患児が磁石を口の中に含んでいることがあったため、保護者は手の届かないところに保管していた。嘔吐(おうと)を繰り返したのでかかりつけ医を受診すると胃腸炎の疑いで薬を処方された。しかし、その翌日も嘔吐が続いたため、紹介状を書いてもらい他院を受診し、レントゲン検査で腸内に異物が見つかった。その後当院で開腹手術を行ったところ、小腸内の3カ所にあった磁石が磁力で引き合い、小腸を結着し、圧迫壊死(えし)を起こして穿通しており、直径3mmの磁石計37個を摘出した。
(受診年月:2018年1月、1歳9カ月 女児)

2017年度

幼児がハンドスピナーの部品を誤飲(2018年3月15日)
 ハンドスピナーの金属製の部品3つを誤飲。1つ誤飲しているところを保護者が目撃し、2日後受診。腹部のX線撮影にて大腸内に1つ、胃もしくは小腸内に2つ異物があることを確認した。翌日、2回の排便により3つの部品が排出された。
(1歳3カ月 男児)
乳幼児による加熱式たばこの誤飲に注意(2017年11月16日)
 父親の加熱式たばこの葉っぱの入っている部分全部を口の中に入れていたのに気がついた。急いで手で取りだした。その後普通にしていたので経過を見ていたが、1時間後あたりからグッタリ、フラフラするようになったのでたばこのせいと思い、救急要請した。
(受診年月:2017年6月、1歳0カ月 女児)
こんろのグリルでの子どものやけどに注意−使用後でもグリル窓は高温です−(2017年9月21日)
 21時頃、グリルで魚を焼いているとき、子どもがつかまり立ちをして、グリルの側面に手をついてしまった。グリルまで手が届くとは思わなかった。
(受診年月:2014年6月、10カ月 男児)
刈払機(草刈機)の使用中の事故にご注意ください!(消費者庁・国民生活センター)(2017年7月20日)
 刈払機で作業中、刈払機が欠けて、その破片(鉄片)が左眼に飛入した。痛み、充血あり。左眼に鉄片を確認し除去を行った。
(事故発生年月:2016年10月、60歳代 男性)

2016年度

子供の歯磨き中の喉突き事故などに気を付けましょう!−6歳以下の子供の事故が多数発生しています−(消費者庁・国民生活センター)(2017年2月15日)
 歯ブラシをくわえたまま転倒し受傷。しばらく様子をみていたが熱が出てきたため救急外来受診。下顎の歯の奥に1cm大の傷があり、出血はないが傷はやや深い。血液検査、CT検査により口の中の傷による感染の可能性があり入院した。
(受診年月:2016年4月、要入院、3歳)
医療機関ネットワークにみる店舗用ショッピングカートでの子どもの事故−転落時の頭部損傷のリスクは高く、危険です!−(2016年12月7日)
 ショッピングセンターのカートに乗っていたところ、転落し後頭部を打撲した。すぐに泣き意識消失もなかった。その後吐き気があり自宅に帰っても吐き気が続くため受診したところ、頭部CTにて後頭蓋骨の急性硬膜外血腫を認め、救急搬送された。
(事故発生年月:2015年2月、重症、1歳8カ月 女児)
自転車に乗せた子どもの足が車輪に巻き込まれる事故に注意−いわゆる「スポーク外傷」が多発しています−(消費者庁・国民生活センター)(2016年8月18日)
 親戚が所有・運転する自転車の荷台に乗っていて、左足踵(かかと)を巻き込まれた。一般的なママチャリで、幼児座席や、巻き込み防止のガードなどはなかった。
(受診年月:2011年6月、中等症、4歳 男児)
発熱反応を伴い水素を発生するというパック型入浴剤−使い方によっては、やけどのおそれも−(2016年7月21日)
 自宅の浴室で初めて買った入浴剤を試そうと父がセットし、児に手渡した。当該商品は使い捨てカイロのような袋に入った入浴剤をプラスチック製のカゴの中に入れて、浴槽のお湯の中に沈めて使用する。児がお湯の中に入れた入浴剤を拾い上げたところ、左手に熱傷を負った。
(事故発生年月:2016年1月、7歳 女児)

消費者庁

病院長会議、調査員等研修会

 医療機関ネットワーク事業では、以下の会議を開催しております。

医療機関ネットワーク病院長会議

目的
事業の推進上の課題や事業拡大へ向けた情報活用などの意見交換
対象者
病院長
主催
消費者庁消費者安全課

調査員等研修会

目的
具体例による対象情報の選別ポイントや収集・伝送方法を中心とした説明と意見交換
対象者
担当者、調査員
主催
国民生活センター商品テスト部

本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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