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[2022年2月17日:公表]

給水時に注ぎ口からお湯が漏れ出した電気ジャーポット(相談解決のためのテストからNo.162)

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。

 「電気ジャーポットに水を足したところ、注ぎ口からお湯が噴き出し、腹部をやけどした。お湯が噴き出した原因を調べてほしい。」という依頼を受けました。

 当該品の電気ジャーポットの構造を確認したところ、内容器の水を加熱ヒーターで温め、電動ポンプにより内容器底面の取水口からお湯を汲み上げていました。また、取水口から注ぎ口までの管の中間を透明にすることで外側から内容器の水位が確認できる構造でした。

 取水口から注ぎ口までの水の経路は電動ポンプを介してつながっており、流路を開閉する機構は設けられていなかったため、給水時に蛇口等から取水口へ向けて注水し、管の高低差を上回る水圧がかかると、電動ポンプが動作していなくても注ぎ口から水が漏れ出る可能性が考えられました。

 そこで、当該品を用いて、給湯ボタンで残量が約200ml程度になるまでお湯を吐出させ、電源コードを抜いて約5分間放置した後、蛇口から取水口へ向けて注水したところ、注ぎ口からお湯が漏れる様子がみられました。その様子をサーモグラフィーにて観察したところ、漏れ始めた直後は約75℃のお湯が出て、その後、徐々に温度が低下する様子がみられました。

 これらのことから、取水口へ向けて水圧が加わることで、取水口から注ぎ口の間のお湯が押し出され、注ぎ口から漏れ出したものと考えられました。なお、当該品と同容量の他社製品である参考品2銘柄でも同様にお湯が漏れる様子が見られました。

 一般的な構造の電気ジャーポットでは、電源が入っておらず、お湯もほとんど残っていない状態でも、水道の蛇口等から直接取水口へ向けて給水すると、注ぎ口からお湯が漏れ出す可能性があります。取扱説明書をよく読み、取水口に向けて直接給水せず、注ぎ口付近に手や身体を近づけないようにしましょう。



本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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