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[2020年5月13日:更新]
[2013年11月22日:公表]

不安をあおり、その場で高額な包茎手術を契約させる美容外科

質問

 雑誌広告を見て美容外科で診察を受けた。広告では包茎手術費用は10〜15万円とあったが、診察時に手術失敗の画像を見せられ、不安になったところに「傷跡が残らない方法もある」と200万円近い高額な手術を勧められ、契約をした。クレジット契約もしたが、高額すぎて支払いが困難だ。

回答

 焦ってその場で契約しないことが何より大切です。費用だけでなく、施術の内容や、リスクの説明を十分に受け、自身でも情報収集してじっくり考えましょう。勧誘方法や説明に問題がある場合は、解約や減額交渉が可能な場合もありますので、消費生活センターにご相談ください。

解説

 全国の消費生活センターに寄せられる美容医療に関するトラブルでは、消費者の身体に関する悩みや美しくなりたいという願望に付け込み、事業者が不安をあおったり、割引を強調したり、即日契約・即日施術を迫るなどの問題勧誘がみられます。安く施術できるとの広告で誘引し、実際は高額な施術を勧められるなど、広告に関する問題もあります。

 美容医療の中には健康保険が適用されるものもありますが(真性包茎等)、仮性包茎や脱毛、二重まぶた、豊胸、脂肪吸引等はほとんどが保険外診療であり、消費者が費用を全額負担することになります。価格はクリニックが自由に設定するため、他のクリニックと比較検討するなど情報収集が必要です。

 また、包茎手術の相談事例には手術後の痛みがひどいといったものから、中には施術部分が裂けた、出血が続く、大量に出血した、組織が壊死したという症状、勃起障害や、射精障害などの性機能障害、排尿障害などの機能的な問題が生じているケースも寄せられています。費用総額や支払い方法だけでなく、施術の限界やリスクなどの説明も十分に受け、そのうえで手術を受けるかどうかをよく検討することが大切です。クリニックを選ぶ際には、国民生活2013年9月号の「美容医療サービスチェックシート」も参考にしてください。

 お困りの際にはお近くの消費生活センター(消費者ホットライン188)にご相談ください。

参考