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[2025年9月3日:公表]

テレビショッピングにかかる消費者トラブル−テレビ広告の情報だけではなく、電話口でも商品や契約条件等をよく確認しましょう−

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

 全国の消費生活センターには、テレビショッピングに関する消費者トラブルが寄せられており、2024年度の相談件数は8,705件となっています。契約当事者を年代別にみると、70歳以上の相談が全体の約8割弱を占め、高齢者からの相談が目立ちます。相談事例をみると、「マッサージ器の力が強く使用できない」といった使用感が自身に合わなかったとの相談や、「アクセサリーがテレビ広告から受けた印象よりも小さかった」等のイメージ違いに関する相談、「高齢の家族が次々と購入してしまう」といった家族からの相談もみられます。

 そこで、テレビショッピングに関する相談の特徴や消費者へのアドバイスを整理し、注意を呼びかけます。

図.テレビショッピングに関する相談件数とそのうち契約当事者が70歳以上の占める割合
2019年度から2025年7月31日までの「テレビショッピングに関する相談件数と、そのうち契約当事者が70歳以上の占める割合」の推移のグラフ。グラフに続いてテキストによる詳細。
※2024年度同期件数(2024年7月31日までのPIO-NET登録分)は2,435件

グラフデータ詳細開く

相談件数等は2025年7月31日までのPIO-NET登録分。消費生活センター等からの経由相談は含まれていません。

年度別相談件数:2019年度は7,144件、2020年度は10,547件、2021年度は9,732件、2022年度は11,137件、2023度は9,138件、2024年度は8,705件、2025年度は2025年7月31日までで1,838件です。

契約当事者が70歳以上の割合:2019年度は61.8%、2020年度は65.3%、2021年度は70.9%、2022年度は72.6%、2023度は74.1%、2024年度は77.4%、2025年度は2025年7月31日までで76.8%です。

相談事例

  • 母がテレビショッピングでマッサージ器を購入したが、叩く力が強くて使えないと感じたため、返品を申し出たが、事業者は応じなかった。
  • テレビショッピングでポータブルバッテリーを購入した。よく考えたら不要なのでキャンセルしたい。
  • 父がテレビショッピングで真空ポンプと真空保存袋を注文した。電話で定期購入を勧められ、断ったにもかかわらず定期購入になっていた。
  • 認知症の母がテレビショッピングで次々と健康食品を注文してしまう。母からの注文はすべて断るよう申し出る先はあるか。

相談事例から見る特徴

  • 商品が自身に合わないため使用できない・イメージと異なる。
  • 返品や解約ができないことがある。
  • 定期購入に関する相談がみられる。
  • 契約者以外の家族等からの相談もみられる。

消費者へのアドバイス

  • テレビ広告の情報だけではなく、電話口でも商品についてよく確認しましょう。
  • 返品・解約条件を確認しましょう。
  • 意図せず定期購入になっていないか確認しましょう。
  • 判断力が低下した高齢の家族が次々購入してしまう場合、事業者へ相談しましょう。
  • 不安に思った場合やトラブルになった場合には、すぐに最寄りの消費生活センター等に相談しましょう。
*消費者ホットライン「188(いやや!)」番
最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。

身近な高齢者を守るために

 テレビショッピングは様々な商品を通信販売で購入できて便利な反面、イメージ違いやキャンセルの可否等に関するトラブルがあります。

 高齢者の消費者トラブルを防ぐためには、日頃から高齢者の生活や言動、態度等を見守り、家族や周囲の方が変化にいち早く気づくことがとても重要です。

 消費生活センター等への相談は、家族やホームヘルパー、地域包括支援センター等の職員からでも可能です。身近な高齢者がトラブルにあっているのではないかと気づいた場合は、できるだけ早く相談してください。

啓発資料


本件連絡先 相談情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

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