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[2023年3月15日:公表]

顔に色が移ったマスク(相談解決のためのテストからNo.174)

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

 消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。


依頼内容

 「黒いマスクを着用したところ、顔の皮膚が黒くなった。商品に問題がないか調べてほしい。」という依頼を受けました。

調査

 当該品は、相談者宅の洗面台の引き出しに1年程保管されていたという、素材表示にポリエステルとポリウレタンとある黒色のマスクでした。

 相談者によると、複数枚購入したうちの1枚を1日装着したところ、鼻から頬にかけて黒い色が付着したとのことでした。

 そこで、提供された当該品のうち、未使用とされるものについて、JIS L 0844「洗濯に対する染色堅ろう度試験方法」及びJIS L 0849「摩擦に対する染色堅ろう度試験方法」に従って調べました。

 マスクの染色堅ろう度に関するJISの基準はないため、JIS L 4107「一般衣料品」の外衣類及び中衣類用表地の染色堅ろう度の基準を参考値として照らしたところ、洗濯に対する染色堅ろう度については、汚染の判定が基準を下回っており、液汚染(注)もみられ、洗濯により、他の衣類や洗濯液などへ色移りしやすいと考えられました。

 また、摩擦に対する染色堅ろう度についても、乾燥試験での判定が基準を下回っており、乾燥状態での摩擦により、擦れる部位に色移りしやすいと考えられました。

  • (注)JIS L 4107「一般衣料品」には液汚染に関する基準はありません。

解決内容等

 依頼センターがテスト結果を発売元の事業者に説明したところ、現在はマスクの製造を行っていないが、再度、製造を行う際は、ロット毎の製品検査等の対策を行うとの回答がありました。


本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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