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[2023年2月22日:公表]

吹き出し口が変色したセラミックファンヒーター(相談解決のためのテストからNo.173)

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

 消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。


依頼内容

 「セラミックファンヒーターを使用開始後、2週間位で吹き出し口が変色し、ひびが入った。商品に問題がないか調べてほしい。」という依頼を受けました。

調査

 当該品は、ファンにより背面の通気口からフィルターを通して吸入した空気を内部のヒーターで温め、吹き出し口から温風として吹き出す小型のセラミックファンヒーターでした。相談者によると、使用を開始してから2週間ほどで吹き出し口の中心部が変色し始め、1カ月後には亀裂が入ったとのことでした。

 当該品を調査した結果、樹脂製の吹き出し口の中央付近に熱の影響によると考えられる変色・亀裂がみられ、内側は外側よりも変色の度合いが大きいものでした。また、背面の通気口のフィルターを確認したところ、全面に埃(ほこり)が付着していました。

 当該品を稼働させて、吹き出し口の温度を測定したところ、最も温度の高い箇所は中央付近の内側で、約200℃でした。そこで、フィルターの埃を除去し、同様に稼働させたところ、最も温度が高かった箇所は、同じく中央付近の内側でしたが、最高温度は約180℃で、フィルターの埃を除去する前よりも低くなりました。

 このことから、フィルターへの埃の付着により通気が不十分になったことが、より高温になった一因と考えられました。

 また、吹き出し口の変色が見られない部分を約1cm×1cmに切り出した試験片を、200℃と180℃の環境下に4時間置いたところ、200℃に置いたものでは全体に変色がみられ、180℃に置いたものでは変色等の変化はみられませんでした。

消費者へのアドバイス

 セラミックファンヒーターに限らず、ドライヤー等の温風を出す商品は、空気を吸入するフィルターに埃が付着等すると通気が不十分になり、内部の温度が正常時よりも高温になる可能性があります。取扱説明書をよく読み、定期的にフィルターの掃除をするようにしましょう。


本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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