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[2023年2月1日:公表]

芝が詰まって動かなくなった芝刈り機(相談解決のためのテストからNo.171)

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

 消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。


依頼内容

 「芝刈り機を使用したところ、少し稼働しただけでモーターが回らなくなった。商品に問題がないか調べてほしい。」という依頼を受けました。

調査

 当該品は、芝生を張った庭の手入れなどに使用する手押し式の電動芝刈り機で、本体の下部にある刃で刈られた芝を、内蔵されたファンによって本体後方に設けられたボックスに送る構造のものでした。

 当該品に通電したところ、わずかにモーター音はするものの、芝を刈る刃はほとんど動かず、1〜2秒ほどでモーター音が停止しました。当該品を分解したところ、刈った芝をボックスに送るファンに芝が詰まっており、これによりモーター及び刃の動きに異常が生じていました。この芝を取り除いて通電したところ、刃は正常に回転しました。

 次に、当該品及びその同型品を用いて芝刈りをした際に、刈った芝がファンに詰まる状態が再現するかを検証しました。取扱説明書に従って、10cm以上の長い芝を一度で刈り取らずに二度に分けて20分間芝刈りを行ったところ、異常はみられませんでした。

 そこで、10cm以上の長い芝を一度で短く刈り、ボックスに溜まった芝が満量になっても捨てずに芝刈りを続けたところ、当該品及び同型品のいずれも刃の動きが弱まり、その後、停止する様子がみられました。ボックスとその付近に溜まった芝を取り除くと、再び芝刈りを行うことができましたが、これを複数回繰り返すと、芝を取り除いても刃はほとんど動かず、1〜2秒ほどでモーター音が停止しました。これらを分解したところ、いずれも当該品が提供されたときと同様に内部のファンに芝が詰まっており、モーター及び刃の動きに異常が生じていました。

 当該品の取扱説明書には、長い芝を刈る際は、一度で短く刈り取らない旨の記載がされていたほか、ボックスに溜まった芝を捨てる際の目安が記載されていました。

消費者へのアドバイス

 芝刈り機には、刈った芝を溜めるボックスが設けられているものが多くありますが、それを指定どおりに捨てずに使用を続けたり、長い芝を一度に短くしようとすると、刈った芝が詰まって動作が停止したり、故障の原因となることがあります。必ず取扱説明書をよく読み、正しい取り扱いについて理解してから使用しましょう。


本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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