独立行政法人国民生活センター

検索メニュー

×閉じる

現在の位置: トップページ > 注目情報 > 商品テスト > 注意喚起のためのテスト > 庫内が発火した電子レンジ(相談解決のためのテストからNo.151)

ここから本文
[2021年3月4日:公表]

庫内が発火した電子レンジ(相談解決のためのテストからNo.151)

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

 消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。

 「電子レンジで飲み物を入れたマグカップを温めたところ、庫内で発火した。発火した原因を調べてほしい。」という依頼を受けました。

 当該品は、庫内にターンテーブルを有したオーブンレンジでした。相談者の申し出によると、マグカップに水と小さじ大盛1杯ほどのインスタントコーヒーを入れて、当該品の電子レンジ機能を使用して加熱したところ、1分もしないうちに庫内の壁面が発煙・発火したとのことでした。

 電子レンジ機能は、マグネトロンという装置から発生するマイクロ波(周波数が2450±50MHzの電磁波)によって、食品などに含まれる水分子が振動することで熱が発生し、加熱されます。当該品は、庫内のターンテーブルに置いた対象物を、右側壁面からマイクロ波を照射することで加熱する構造となっていました。

 当該品の外観は、使用に伴う汚れやほこりの付着、傷がみられましたが、機能に影響するような異常は確認されませんでした。一方、庫内は食品カスや汚れの付着がみられ、マイクロ波の出口カバー(マイクロ波の放出部に設けられた庫内のカバー)は焼損して穴が開いていたほか、カバー及びカバーを取り付けていた庫内側面部にも汚れの付着が確認されました。

 また、当該品を用いて水とインスタントコーヒーを入れたカップを加熱したところ、開始から20秒ほどで、断続的にマイクロ波の出口カバーが激しく発火する様子が確認されました。発火の原因は、マイクロ波の出口カバーに付着した食品カス等の汚れが一気に加熱されて発火し、さらに放電を起こしたためと考えられました。

 庫内が食品カス等で汚れたまま使用すると、その部位がマイクロ波によって加熱され、発煙や発火の原因となります。取扱説明書をよく読み、こまめに庫内の手入れを行い、汚れた状態では使用しないようにしましょう。

参考
電子レンジ庫内の発煙・発火−庫内の汚れの付着や食品の加熱しすぎに注意−(2015年3月19日公表)


本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

※[PDF形式]で作成した文書を開くにはAdobe Readerが必要となります。PDF形式の閲覧方法について