カーリースに関する消費者トラブルにご注意!−カーリースってどんな契約?特徴と注意点−
*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。
カーリースとは、リース会社が所有する車を一定の期間借りて利用できるサービスです。購入した場合に必要となる初期費用のほか、車の維持にかかる税金や点検整備費用等が月々のリース代金に含まれているため、毎月定額料金で車を利用できることが特徴です。以前は法人を対象にしたものがほとんどでしたが、ここ数年ライフスタイルの多様化や新車の供給体制の変化等により一般消費者を対象にした契約が増加傾向にあり、それに伴い相談件数もここ数年増加傾向にあります。
相談内容を見ると、カーリースの仕組みや契約内容を契約時に十分に把握していないことが原因で、中途解約時や契約満了時にトラブルとなっている事例が複数寄せられています。
そこで、トラブルの未然・拡大防止のため、カーリース契約の仕組みや相談事例を紹介し、消費者に注意を呼びかけます。
カーリースの仕組み
カーリース契約は、リース会社が消費者に期間を設けて車を貸し出す形で提供するものです。車の購入の場合は販売店と消費者との売買契約ですが、カーリース契約はリース会社と消費者の賃貸借契約となり、車の所有者はリース会社になります。原則として中途解約ができず、解約できる場合でも解約料等が生じる、多くの場合走行距離等、利用に関する制約がある等の特徴があります。
図.車の購入とカーリースの仕組み
リース料の算出方法
基本的には以下のようなパターンとなります。
- 車の価格から契約期間終了時に想定される車の残存価値(残価)を差し引く。
- カーナビなどのオプション費用、契約期間中の車の維持に関する諸費用(登録費用、税金、保険料、車検整備費用など)、リース手数料等を加算して総額を出す。
- 総額を契約期間内で分割して月々の支払額を決定する。
図.リース料の算出方法
相談事例
- ローンと同じと言われ契約したが走行距離制限や中途解約料があるカーリース契約だった。
- 契約期間内にカーリースの解約を申し出たら突然解約料を請求された。
- カーリース契約満了後、残価を支払わないと車を受け取れないと言われた。
- 9年後、車が自分のものになると勧誘されカーリース契約をしたが実際は違った。
相談事例からみる問題点
- 消費者にとってカーリースの仕組みや購入した場合との違い等を認識しにくい。
- 特に中途解約する場合や契約満了時の条件等についてトラブルになりやすい。
アドバイス
- カーリースの仕組みを理解して、自身の利用方法に合っているかをよく検討しましょう。
- 契約書の内容をしっかり確認して不明な点があれば必ず契約前に事業者に確認しましょう。
- *消費者ホットライン「188(いやや!)」番
- 最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。
本件連絡先 相談情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。
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