独立行政法人国民生活センター

検索メニュー

×閉じる

現在の位置:トップページ > 注目情報 > 発表情報 > 内容器が破損した二重構造のガラス製ジョッキ(相談解決のためのテストからNo.188)

ここから本文
[2024年10月30日:公表]

内容器が破損した二重構造のガラス製ジョッキ(相談解決のためのテストからNo.188)

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

 消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。

依頼内容

 「二重構造のガラス製ジョッキを洗っていたところ、内側が割れた。割れた原因を調べてほしい。」という依頼を受けました。

調査

 当該品は、内容器と外容器からなる断熱性を高めた二重構造のガラス製ジョッキでした。外容器はジョッキの形状を保っていましたが、内容器が破損しており、その破片を取り出し、厚さを測定したところ、最も薄肉なところは厚さが0.2mmでした。また、他の二重構造のガラス製ジョッキ及びグラス3銘柄の厚さ(0.7〜1.2mm)と比較しても極めて薄いものでした。

破損前の当該品イメージ図

破損前の当該品の概要(イメージ)

破損後の当該品イメージ図。内容器が破壊している

破損後の当該品の概要(イメージ)

 当該品の内容器の破片に残った破面形態から、破壊の進展方向を推察し、内容器を復元させました。欠損により完全には復元できませんでしたが、外部から局所的に加えられた衝撃力による破損の特徴である放射状の伝播(スタークラック)がみられたことから、破壊の発生起点は内容器の胴部にあると考えられました。なお、起点と考えられる部分付近の破片の厚さは0.2mmでした。

 以上のことから、当該品の内容器は肉厚が極めて薄く、薄肉部に洗浄時の局所的な力が加わったことで破損したものと考えられました。また、破壊の起点と考えられる部分付近の厚さが0.2mmほどで非常に薄かったことから、当該品の内容器は、洗浄等の通常の使用に対して十分な強度を有していなかった可能性が考えられました。

解決内容等

 当該品は、調査開始時点で販売が終了していましたが、依頼センターがテスト結果を販売事業者に説明したところ、今後の商品については内容器の厚みを改善していくとの回答がありました。


本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

※[PDF形式]で作成した文書を開くにはAdobe Readerが必要となります。PDF形式の閲覧方法について