「本革巻」と表示されていた自動車のハンドル(相談解決のためのテストからNo.186)
*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。
消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テストの結果をご紹介します。
依頼内容
「本革巻と表示された自動車のハンドルの表面がはがれた。天然皮革かどうか調べてほしい。」という依頼を受けました。
調査
当該品は、取り付けられていたという車両のカタログに「本革巻ステアリングホイール」と表示された自動車のハンドルで、相談者は、使用年数の経過に伴い表面がボロボロに剥がれてきたため、合成皮革ではないかと疑念を持ったとのことでした。
当該品に巻かれていた素材を切り出し、断面を電子顕微鏡で観察したところ、ポリエーテルウレタン樹脂を主体とする塗膜層の下に、繊維の太い床面の繊維構造のみがみられ、繊維組織が牛特有の比較的均一で充実した構造であったことから、牛床革と考えられました。
消費者へのアドバイス
自動車のカタログや広告等に表示される「本革」の定義については、公的な規格・基準がなく、銀面のない床革に樹脂塗膜を施した仕様の場合もあります。表示や外観から使用されている素材が銀付革か床革かを見分けることは困難ですので、いずれであるか気になる場合は、購入時に取扱い方法等も含めて販売事業者に確認するとよいでしょう。
本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165
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