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[2023年12月13日:公表]

重りが外れて足の指に落下したダンベル(相談解決のためのテストからNo.181)

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

 消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。

依頼内容

 「重りを組み換えられるダンベルを持ち上げたところ、組みつけられていた重りが外れて足の指の上に落ち、けがをした。重りが外れた原因を調べてほしい。」という依頼を受けました。

調査

 当該品は、ハンドルの両端にある重量設定用ダイヤル(最小5kg〜最大40kg)を回転させると、設定重量になるよう、複数の重りがハンドルに固定される、可変式のダンベルでした。相談者によると、ダンベルの重さを設定し、持ち上げて移動中に重りの一つがハンドルから外れ、足の指の上に落下したとのことでした。

 相談者から提供された当該品(1)、(2)と、別途購入した同型品(1)、(2)について、重量を設定してハンドルを持ち上げてみたところ、当該品(1)は固定されるはずの一部の重りがハンドルに固定されませんでした。当該品(1)の重量設定用ダイヤルの側面にあるカバーを外したところ、内部には脱落した非金属インサート付き六角ナット(注)(以下、「ナット」とします。)がありました。ナットが外れていた当該品(1)の端を除き、当該品と同型品のナット周辺を確認したところ、それぞれのナット端面から突き出ているシャフトのおねじ部の高さが異なっており、当該品(1)、(2)のおねじ部は、ナットの端面より引っ込んでおり、緩み防止機構が十分に働いていない状態であると考えられました。

 また、当該品と同型品を分解してシャフトの全長を確認したところ、当該品(1)、(2)は、同型品(1)、(2)よりも3mm以上短く、ナットの緩み防止機構が働くよう組み付けるためには長さが不足していました。

 以上より、重りが外れた原因は、シャフト全長が短すぎたことによりナットの緩み防止機構が十分に働かず、使用過程でナットが緩んで脱落し、重りを固定するためのツメが適切な位置にならず、ハンドルへの重りの固定が不完全になったためであると推測されました。

  • (注)ナット内面のめねじ上部に樹脂製のリングを装着し、緩みを抑制する効果をもたせたもの

解決内容等

 依頼センターがテスト結果を販売事業者に説明したところ、相談者からの当該品の返品により商品代金が返金され、商品については、シャフトの製作精度の均一化、取扱説明書の補完、検品項目の追加等の改善をするとの連絡がありました。


本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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