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[2023年4月19日:公表]

その「¥」表示は本当に日本円の表示ですか?−通貨をよく確認しないと約20倍の価格になってしまうため要注意!!−

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

 全国の消費生活センター等には、カリグラフィー(欧文の文字を美しく書く技法)のガイドブックなどをインターネット上で販売する「Calli-Calli」について、「『¥』表示を見てクレジットカード決済で申し込んだところ、日本円(JPY)ではなく、中国人民元(CNY)で決済され、約20倍の価格で購入したことになっていた」との相談が複数寄せられています。

 当センターで通販サイトの表示を確認したところ、消費者が画像共有SNS上の広告を見て、通販サイトで申し込みを完了するまでの画面では、「¥」表示が「中国人民元(CNY)」であるとの表示は確認できませんでした。通販サイトは日本語で作成されているため、日本の消費者が「¥」表示を「日本円(JPY)」であると誤認して申し込んでしまいます。

販売業者の情報(当該通販サイトで確認できた情報)

名称:
Calli-Calli(画像共有SNSアカウント名:calli.calli101)
通販サイトURL:
https*//calli-calli.com/ja
  • 注:通販サイトURLはアクセス可能な状態のためご注意ください。誤ってアクセスしないよう「:」を「*」に変えています。

相談事例

価格が日本円で表示されていると思っていたら中国人民元の表示だった

 1月下旬、画像共有SNSで、ダウンロード版のカリグラフィーのガイドブックの広告を見て通販サイトにアクセスした。通販サイトで「¥1,680」のガイドブックを選び、クレジットカード決済で申し込んだ。申し込み後、通販サイトから届いた受注確認メールには「¥1,680」と記載されていたが、クレジットカード会社から届いた決済のお知らせメールには「¥32,916」と記載されていた。「1,680円」で購入したつもりが「3万2,916円」で購入したことになっていたため、価格が高額で驚いて通販サイトを確認した。すると、「サポート」というページに「通貨は中国人民元円です」と記載されていた。「¥」のマークが表示されていたため通貨の単位は「日本円」だと思っていた。

 クレジットカード会社に決済をキャンセルして欲しいと伝えたが、「キャンセルはできない。自分自身で通販サイトにキャンセルと申し出て、その結果を報告して欲しい。その結果次第で調査できる可能性がある。請求は一旦保留にする」とのことだった。今後どのように対応したらよいか。

(2023年1月受付 40歳代 女性)

相談事例からみる問題点

  • 「¥」表示が「中国人民元(CNY)」であることがわかりにくい。
  • 消費者が契約の取消しを主張しても販売業者から返信が無い、代金が返金されない。
  • 通販サイトに販売業者の名称、住所、電話番号等が表示されていない。
  • 当該販売業者とは連絡が取れない。

消費者へのアドバイス

  • 「¥」表示が「日本円(JPY)」なのか、「中国人民元(CNY)」なのか、通販サイトを隅々まで確認しましょう。
  • 販売業者との交渉による解決が困難な場合はクレジットカード会社に相談しましょう。
  • 不安に思った場合や、トラブルが生じた場合は、すぐに最寄りの消費生活センター等へ相談しましょう。
*消費者ホットライン「188(いやや!)」番
最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。

 また、海外事業者とのトラブルについては、国民生活センター越境消費者センター(Cross-border Consumer center Japan:CCJ)でも相談を受け付けています。インターネット通販で利用したサイトの業者情報を確認し、それが海外の事業者であった場合はCCJをご利用ください。


本件連絡先 相談情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

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