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[2022年9月7日:公表]

まさか自分が著作権侵害?!−ファイル共有ソフトの安易な使用には危険がいっぱい!−

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

 全国の消費生活センター等には、「ファイル共有ソフトを使い、違法に著作物をアップロードしたとして、プロバイダ事業者から意見照会書が送られてきた」、「著作権者から損害賠償請求するという文書が届いた」という相談が寄せられています。このうち多くの消費者は、アップロードしている認識がないままファイル共有ソフトを使用しています。

 ファイル共有ソフトとは、インターネットを利用し、不特定多数の人とファイルをやり取りできるソフトウェアのことですが、使い方によっては違法となるおそれがあります。

 今回は、相談事例とともに、ファイル共有ソフトの仕組みや、事例からみる問題点を紹介し、消費者が不注意で違法な行為をしないよう注意喚起します。

相談事例

プロバイダ事業者から発信者情報開示に係る意見照会書が届くケース

【事例1】
 動画を視聴していただけで、アップロードした覚えがない。
【事例2】
 家族が違法だと知らずに利用していた。

著作権者から著作権侵害を訴えられているケース

【事例3】
 著作権を侵害しているとして、アダルト動画の制作業者から文書が届いた。

発信者情報開示に係る意見照会書や、制作業者から文書が届く流れ(一例)

1.自分が見たい作品をインターネット上でみつける

ウェブサイトで見たい作品を見つけた様子

2.漫画を読むためにファイル共有ソフトをインストールする

ファイル共有ソフトの仕組みを理解しないままインストールしている様子

3.ファイル共有ソフトを通じて作品をダウンロードする

ダウンロードと同時に作品をアップロードしてしまった様子

4.著作物をアップロードしたとして、プロバイダ事業者から開示請求意見照会書や、弁護士事務所から文書が届く

プロバイダ事業者や弁護士事務所から文書が届き驚いている様子

ファイル共有ソフトの概要

 ファイル共有ソフトとは、インターネット上で不特定多数の人とファイルのやり取りを可能にしたソフトウェアです。利用者は、インターネットに接続された自分のコンピュータに、ファイル共有ソフトをインストールすることで、他の利用者とファイルをやり取りすることができるようになります。ファイルの交換は、ピアと呼ばれるクライアント同士で行う、P2P(ピア・トゥー・ピア)で実行されます。各クライアント(パソコンなどの端末)が自分のパソコン内の領域をネットワーク上に公開することでファイル共有ソフトネットワークが形成され、ファイルがやりとりされます。つまり、自分のパソコン内の領域がネットワークの一部になり、他のユーザーがその領域を「共有」することになります。

 ファイル共有ソフトには、ダウンロード途中のファイルやダウンロード完了したコンテンツがそのまま他ユーザーに共有されるものがあります。そうした機能を持つファイル共有ソフトの場合、ダウンロードだけだと思っていても、実は知らないうちにアップロードしているというケースが多くあります。

消費者へのアドバイス

  • ファイル共有ソフトの仕組みやリスクをよく理解し、できる限り利用は控えましょう。
  • 違法なダウンロード、アップロードはやめましょう。
  • 心当たりがないにもかかわらず、発信者情報開示に係る意見照会書や事業者からの文書が届いた場合は、端末の共有者にも確認しましょう。
  • 不安な場合は消費生活センター等に相談しましょう。

相談窓口

消費者ホットライン:「188(いやや!)」番

最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。

違法・有害情報相談センター

発信者情報開示に係る意見照会書への対応がわからない場合は、違法・有害情報相談センターでも相談を受け付けています。

啓発資料


本件連絡先 相談情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

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