独立行政法人国民生活センター

検索メニュー

×閉じる

現在の位置:トップページ > 注目情報 > 発表情報 > フレームが破断した電動アシスト自転車(相談解決のためのテストから No.160)

ここから本文
[2021年12月9日:公表]

フレームが破断した電動アシスト自転車(相談解決のためのテストから No.160)

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。

 「電動アシスト自転車で走行中、フレームが破断した。破断した原因を調べてほしい。」という依頼を受けました。

 当該品はフレームがスチール製で折りたたみ可能な電動アシスト自転車でした。フレームの折りたたみ部の後方の、上側のパイプ材及び下側のパイプ材と、フランジとの突合せ溶接部で破断していました。

 当該品は破断する1年前に通信販売で購入して通学に使用しており、1日当たりの走行距離は25kmほどで、折りたたむ頻度は週3〜5回程度、破断する以前の転倒は5回以下とのことでした。

 上側パイプ材と下側パイプ材の肉厚は共に約2mmでした。また、破断部全体に錆が見られました。上側パイプ材には変形が見られました。

 破断面を詳細に観察した結果、当該品のフレームは折りたたみ部において、最初に下側パイプとフランジとの突合せ溶接部が疲労破断し、このことによって上側パイプとフランジとの突合せ溶接部に過大な繰返し曲げ応力が作用し、疲労破断したものと考えられました。最初に下側パイプとフランジとの突合せ溶接部に亀裂が発生した原因は、溶接不良(母材に対する溶融金属の溶け込み不良)であると考えられました。

 依頼センターがテスト結果を製造販売事業者に伝えたところ、後日製造販売事業者から全額返金に応じること、同様な事例がないこと、テスト結果の今後の活用が伝えられました。


本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

※[PDF形式]で作成した文書を開くにはAdobe Readerが必要となります。PDF形式の閲覧方法について