取っ手が外れた雪平鍋(相談解決のためのテストからNo.156)
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消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。
「購入して1カ月の雪平鍋の取っ手が数回の使用で溶接部から外れた。商品に問題がないか調べてほしい。」という依頼を受けました。
当該品は槌目模様が形成されたステンレス製の雪平鍋(片手鍋)で、取っ手が鍋との溶接部(取り付け部)で外れていました。当該品は3回ほど調理に使用され、鍋を落としたりぶつけたりしたことはなく、鍋を洗っているときに突然取っ手が取れたとのことでした。
当該品の取っ手側にはスポット溶接(重ね合わせた母材を電極で加圧したまま大電流を流し、発生する熱により接合する方法)で接合するためと考えられる線状及び点状の突起が4カ所ずつ見られました。一方、鍋側にはスポット溶接の線状の痕跡は4カ所に見られるものの、点状の痕跡は3カ所にしか見られませんでした。なお、スポット溶接がなされていた痕跡以外に、変形や損傷等は見られませんでした。
当該品の取り付け部の詳細観察を行った結果、スポット溶接の痕跡のうち破断の様相を呈していた領域は一部のみであり、他の多くの領域は熱の影響を受けたのみで接合されていなかったものと考えられました。
これらのことから、当該品は取っ手取り付け部のスポット溶接が不完全な状態であったため、使用過程で加わった荷重に耐えられず取っ手が外れたものと考えられました。
依頼センターがテスト結果を事業者に説明したところ、改善策として「溶接面積を増やす」、「なるべく平らな面に接着する」、「今後出荷する全商品について、今までの手検査ではなく機械により圧力をかける検査方法に変更する」との回答がありました。
本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165
[報告書本文] 取っ手が外れた雪平鍋(相談解決のためのテストからNo.156)[PDF形式](384KB)
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