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[2021年8月12日:公表]

「スマホを渡しただけなのに…」「家庭用ゲーム機でいつの間に…」子どものオンラインゲーム課金のトラブルを防ぐには?

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響が長引き、依然として外出を控え、自宅で過ごす時間が長くなっています。PIO-NET(注1)をみると、「おうち時間」にスマートフォン・タブレット(以下、「スマートフォン端末」)や家庭用ゲーム機でオンラインゲームを利用して過ごす中で、子どもが保護者の許可なく課金してしまったというトラブルが急増しています。

 そこで、子どものオンラインゲームについての相談の概要についてまとめ、予期せぬ高額な課金を防ぐ方法について、保護者に向けた注意喚起を行います。

図.オンラインゲームに関する相談のうち契約当事者が小学生・中学生・高校生(注2)の相談件数
2016年度から2021年6月30日までの年度別相談件数と契約当事者別の相談件数のグラフ。グラフに続いてテキストによる詳細。

 年度別相談件数:2016年度は1,171件、2017年度は1,339件、2018年度は1,957件、2019年度は2,557件、2020年度は3,723件です。

 うち契約当事者が小学生の相談件数:2016年度は470件、2017年度は557件、2018年度は873件、2019年度は1,180件、2020年度は1,858件です。

 うち契約当事者が中学生の相談件数:2016年度は485件、2017年度は550件、2018年度は785件、2019年度は1,026件、2020年度は1,374件です。

 うち契約当事者が高校生の相談件数:2016年度は216件、2017年度は232件、2018年度は299件、2019年度は351件、2020年度は491件です。

  • (注1)PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワークシステム)とは、国民生活センターと全国の消費生活センター等をオンラインネットワークで結び、消費生活に関する相談情報を蓄積しているデータベースのこと。2021年6月30日までの登録分。消費生活センター等からの経由相談は含まれていない。
  • (注2)本資料では、契約当事者年齢が6〜18歳で、契約当事者職業詳細が小学生・中学生・高校生のいずれかである相談が対象(契約当事者職業詳細が無回答(未入力)等の相談は除く)。なお、本資料において「契約当事者」とは、代金の請求を受けた者ではなく、オンラインゲームで課金を行った当事者を指す。

相談事例

【事例1】
小学生の子どもが、友達に「キャリア決済を使うとお金がかからない」と教えられ、スマホでオンラインゲームに高額課金していた
【事例2】
小学生の子どもがオンラインゲームで150万円以上も課金していたが、決済完了メールが子どもに削除されていたため気がつかなかった
【事例3】
小学生の子どもが、父親のアカウントを使って家庭用ゲーム機で遊び、アカウントに登録されていたクレジットカードを利用して課金していた
【事例4】
一度だけ課金するためにスマホにクレジットカードを登録したところ、小学生の子どもが30万円以上も課金してしまった。年齢確認画面で「20歳以上」を選択していたようだ
  • *キャリア決済とは、携帯電話会社のIDやパスワード等による認証で商品等を購入した代金を、携帯電話の利用料金等と合算して支払うことができる決済方法のこと。携帯電話会社によって名称は異なる。

相談事例からみる特徴と問題点

  • 両親や祖父母など、保護者のスマートフォン端末を子どもに使わせている/保護者用アカウントでログインした家庭用ゲーム機を子どもに使わせている
  • 決済時のパスワードを設定していなかった、クレジットカードの管理が十分ではなかった
  • 決済完了メールを見落としていたため、課金に気づかなかった
  • 子ども自身にお金を使っているという認識がない

保護者へのアドバイス

  • オンラインゲームで課金する場合のルールを家族で話し合いましょう
  • 保護者のアカウントで子どもに利用させず、保護者のアカウントで子どものアカウントを管理、保護できるように「ペアレンタルコントロール」を利用しましょう
  • スマートフォン端末では、保護者のアカウントで子どもに利用させる場合、保護者が子どもの「課金を防ぐ」「課金に気づく」ために、事前に保護者のアカウントの設定を確認しましょう
  • 未成年者が保護者の承諾なくオンラインゲームの課金をしてしまった場合は未成年者契約の取消しが可能な場合があります
  • 不安に思った場合や、トラブルが生じた場合は、すぐに最寄りの消費生活センター等へ相談しましょう
*消費者ホットライン「188(いやや!)」番
最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。

啓発資料

いつの間に!?子どものゲーム課金 あなたは大丈夫?

子どものゲーム課金トラブル 防ぐ方法は?

要望

 未成年者が保護者の承諾なくオンラインゲームの課金をしてしまう消費者トラブルを防止するため、プラットフォーム運営事業者、オンラインゲームの事業者団体に対し、要望を行いました。


本件連絡先 相談情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

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