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[2021年3月25日:公表]

キャップが外れた水鉄砲の鋭利な縁部にご注意(相談解決のためのテストからNo.152)

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。

 「子どもが水鉄砲で遊んでいたところ、水鉄砲の筒の部分が外れ、筒の端で手に縫うけがをした。商品に問題がないか調べてほしい。」という依頼を受けました。

 当該品は、給水口を水に浸けてハンドルを引いて水を吸い込み、ハンドルを押し込んで圧縮することで噴射口から水を吐出させる水鉄砲でした。

 相談者によると、子どもがお風呂の湯船の中で、左手で当該品のシリンダーを持ち、右手でハンドルを引っ張った時にキャップが外れ、そのままハンドルを押し込んでしまい、シリンダーの縁部で右手親指を負傷したとのことでした。

 そこで、当該の同型品を用いてキャップの固定力を測定しました。この結果、キャップを外すためには200N(20kgf)以上の力で引っ張る必要がありました。キャップを外してみると、シリンダーの接合面には粘着性のある物質が付着していました。

 水鉄砲のシリンダーの端の鋭さに関する規格・基準はありません。そこで、日本の玩具安全基準(ST基準)、及び米国の安全規格(UL規格)を準用して、当該の同型品のキャップを外したシリンダーの縁部の鋭利度を調べたところ、いずれも「鋭い縁部」であることが確認されました。

 以上、当該の同型品のシリンダーの端には、樹脂製のキャップが粘着性の物質を介して接合されていたため、キャップは容易には外れませんでしたが、外れた場合、シリンダーの縁部は鋭利でけがをするおそれがありました。

 テスト結果を事業者に説明したところ、不具合があった可能性を認め、接着検査項目の追加や梱包前の接着状態の全数検品の実施、製造工程・検査工程の改善、及び作業員の再教育体制の徹底に取り組むとの回答がありました。


本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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