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[2020年9月17日:公表]

「新しい“消費”生活様式」の影響で相談増加!?インターネット通販のトラブルにあらためて注意!

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

 新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」の実践例に通信販売の利用が示されているなか、PIO-NET(注)によると、インターネット通販のトラブルの割合は増加傾向にあり、2020年5月には相談全体の30%を超えました。

 今後も、「新しい生活様式」の推進により、インターネット通販のトラブルが増加することが考えられます。そこで、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って増加したインターネット通販に関するトラブルの概要についてまとめ、これから気を付けるべきポイントについて注意喚起を行います。

図.PIO-NETにみるインターネット通販の受付年月別相談件数と割合の推移
2019年7月から2020年6月までインターネット通販の相談件数および相談全体に占めるインターネット通販の相談件数の割合の推移のグラフ。グラフに続いてテキストによる詳細。

 2019年7月の相談件数は20,257件、相談全体に占める割合は22.7%、2019年8月の相談件数は19,713件、相談全体に占める割合は26.4%、2019年9月の相談件数は20,632件、相談全体に占める割合は26.6%、2019年10月の相談件数は21,339件、相談全体に占める割合は25.0%、2019年11月の相談件数は19,651件、相談全体に占める割合は25.7%、2019年12月の相談件数は18,820件、相談全体に占める割合は25.5%、2020年1月の相談件数は19,275件、相談全体に占める割合は26.9%、2020年2月の相談件数は16,439件、相談全体に占める割合は24.5%、2020年3月の相談件数は21,312件、相談全体に占める割合は26.1%、2020年4月の相談件数は24,482件、相談全体に占める割合は29.2%、2020年5月の相談件数は24,701件、相談全体に占める割合は32.7%、2020年6月の相談件数は24,047件、相談全体に占める割合は31.3%です。

  • (注)PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワークシステム)とは、国民生活センターと全国の消費生活センター等をオンラインネットワークで結び、消費生活に関する相談情報を蓄積しているデータベースのこと。2020年7月31日までの登録分。消費生活センター等からの経由相談は含まれていない。

PIO-NETにみる相談の傾向

インターネット通販に関する相談の契約当事者の年代別件数

 各年代において、2020年4〜6月に寄せられた相談件数が最も多くなっています。特に20歳未満の件数は増加率が大きく、2020年4〜6月に寄せられた相談件数は、前年4〜6月と比較すると約1.8倍になり、全体に占める割合も増加しています。

インターネット通販に関して相談が多く寄せられたトラブル

  • 2019年7〜9月以降の各四半期で、「健康食品」に関する相談が最も多くなっています。「お試し○円」などと通常より低価格で購入できることを広告する一方で、複数回の購入が条件となっている、定期購入トラブルに関するものが目立ちます。
  • 2020年1〜3月から4〜6月にかけて、洋服やかばん、靴、家具類などの身の回り品に関する相談件数が増加しており、「注文した商品が届かない」「粗悪品・模倣品が届いた」など、詐欺的な通販サイトに関するトラブルがみられます。
  • マスク、体温計、消毒用アルコールなどの新型コロナウイルス感染対策商品について、コロナ禍の混乱に伴い、2020年2月以降、「高額な値段で販売されている」「商品が届かない」「粗悪品が届いた」などの相談が多数寄せられました。
  • 「モノ」だけではなく、「サービス」の契約トラブルとして、映画配信サービスや、スマートフォンやゲーム機を用いた「オンラインゲーム」に関する相談が目立ちました。

相談事例

【事例1】
高校生の娘がダイエット青汁を定期購入とは認識せず申し込み、解約しようとしたら高額な料金を請求された
【事例2】
「新しい生活様式」の実践のため、初めてインターネット通販を利用したが、2週間たっても商品が届かない
【事例3】
格安で販売されていた有名ブランドの時計を申し込んだら、写真と異なる偽物が届いた
【事例4】
解約したはずの動画配信サイトから料金を請求されている
【事例5】
小学生の息子が祖母のスマートフォンでオンラインゲームに高額課金した

消費者へのアドバイス

  • 通信販売にはクーリング・オフ制度はありません。事前に返品・解約の条件や販売事業者の連絡先を確認しましょう
  • お金や個人情報の詐取等を目的とした詐欺的な通販サイトもあります。少しでも怪しいと思ったら利用しないようにしましょう
  • 「お試し」のはずが、高額な料金を請求されたという相談が寄せられています。注文前に定期購入の契約になっていないか確認しましょう
  • 未成年者のインターネットトラブルは、家族など周りの保護者が目を配って防ぎましょう
  • 不安に思った場合や、トラブルが生じた場合、また「怪しいな?」と思ったら、すぐに最寄りの消費生活センター等へ相談しましょう
  • *消費者ホットライン:「188(いやや!)」番
    最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。

本件連絡先 相談情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

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