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[2020年6月12日:公表]

給与のファクタリング取引と称するヤミ金に注意!−高額な手数料や強引な取り立ての相談が寄せられています−

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

 「給与の債権を売れば金銭を受け取れる」などと宣伝する「給与ファクタリング(給料ファクタリング)」に関する相談が全国の消費生活センター等に寄せられています。給与ファクタリングを行う業者(以下、「給与ファクタリング業者」)は「債権の買い取りなので金銭の貸し付けではない」などとうたっていますが、実態は貸金業であり借金と同じです。

 相談事例では、生活の困窮を背景として、「借金ではない」「ブラックOK」などという宣伝につられて給与ファクタリングを利用し、高額な手数料を請求されたケースや、強引な取り立てを受けたケースもみられます。貸金業法の登録を受けずに給与ファクタリングを業として行う者はヤミ金融業者(以下、「ヤミ金」)ですので、利用しないよう消費者に注意を呼び掛けます。

図.トラブル事例のイメージ
「給与ファクタリング」のトラブルのイメージ図。図に続いて、テキストによる詳細。

  1. 消費者(個人)が給与ファクタリング業者へ、給与(賃金債権)を売却(譲渡)する
  2. 給与ファクタリング業者が消費者(個人)へ、手数料を引いた金額を提供する
  3. 勤務先から消費者(個人)へ、給与が支払われる
  4. 消費者(個人)が給与ファクタリング業者へ、手数料を含めた金額を支払う

相談事例

子どもの治療費が必要になり、「借金ではない」という給料ファクタリング業者でお金を借りたら勤務先にも取り立てられた

 子どもがケガをして急に高額な治療費が必要になり、インターネットで検索して簡単にお金を用立てることができる給料ファクタリング業者に電話をした。7万円を手渡しで受け取り、次の給料日に12万円を銀行振込で返済する予定だった。業者は「給料を債権として買取っているので、金銭貸借ではない。金利ではなく手数料だ」と言っている。期日の前日に業者から電話があり「明日の何時に振り込むか」と聞かれたので予定時刻を答えた。しかし、その後すぐに事業者から勤務先や自宅に電話がかかってきて、勤務先と家族に知られて大騒ぎになった。自分は期日に遅れた訳ではないのに、このようなことをされてとても困っている。まだ返済していないが、年利を計算すると700%以上になるので違法ではないか。

(2019年8月受付 契約当事者:40歳代、男性)

その他、以下のような相談も寄せられています。

  • 「ブラックOK」の給料ファクタリング業者から毎月借りているが、返済日の変更を申し出たら凄んだ口調で拒否された
  • 失業して給与ファクタリング業者と契約したが家族へ執拗(しつよう)に取り立てられている
  • 給料ファクタリング業者と契約したが、返済遅延をしたら強引な取り立てを受けた
  • ギャンブル依存症の息子が任意整理中なのに給与ファクタリング業者から借金した
  • 新型コロナウイルスの影響で収入が減り、給料ファクタリング業者から融資を受けた

消費者へのアドバイス

 インターネット広告等で「借金ではない」「ブラックOK」などと宣伝して、個人の賃金債権を買い取ると称して手数料を差し引いて金銭を提供し、個人から金銭を回収する「給与ファクタリング(給料ファクタリング)」のトラブルが発生しています。給与ファクタリング業者などのヤミ金に金銭を支払う前に、まずは消費生活センター等に相談をしてください。

  1. ファクタリングと称していても借金と同じ!
  2. 年率換算で数百パーセントもの高額な手数料を請求される!
  3. 勤務先や家族への強引な取り立てが発生している!
  4. 借金のことなどで困っていたら、自治体の相談窓口や最寄りの消費生活センター等に相談しましょう
  • ※消費者ホットライン:「188(いやや!)」番
    お住まいの地域の市区町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。

本件連絡先 相談情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

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