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[2014年6月5日:公表]

借金をさせてまで支払わせるメルマガ作成内職−20代から40代の女性に100万円以上の借金をさせる事例も!−

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

 メールマガジン(以下、メルマガ)の原稿を作成する内職の求人サイトを入り口に、ホームページ作成やサーバー拡張を勧誘し、次々と代金を請求する手口(以下、メルマガ作成内職)(注1)に関する相談件数(注2)が年々増加している。PIO-NET(注3)には、2013年度は424件の相談が寄せられ、2009年度の約60倍となった。主に20歳代から40歳代の女性がトラブルにあっているという傾向もみられ、2013年度の契約購入金額の平均は約89万円である。

 消費者からは「初期費用無料の広告を見て、メルマガ作成の仕事に申し込んだところ、『あなたの文章はレベルが高いので歩合制の仕事をしないか』と勧められた。『もうからなければ返金する』と言われ、ホームページ作成等の費用を、業者の指示どおり消費者金融で借金するなどして支払ったが、全くもうからない」といった苦情が少なくない。また、消費者が契約を断ろうとしたところ「副業があることを職場にばらす」などと脅されて、支払ってしまったというケースもみられる。さらに消費者が返金を求めても態度が強硬で、返金には応じないケースがほとんどである。

 そこで、トラブルの未然防止、拡大防止のため、消費者に注意を呼びかけるとともに、関係機関に情報提供する。

相談事例

【事例1】
文章を褒められてホームページの作成を勧められ、約100万円を借金して支払った
【事例2】
収入がなければ返金するという業者の言葉を信じて、約120万円を借金して支払った
【事例3】
返金のため次々と高額な支払いを求められ、保険を担保に借金するよう言われた
【事例4】
解約を申し出たところ、就職先に連絡すると言われ、200万円以上を支払った

相談事例からみられる問題点

  1. 初期費用不要の内職を入り口に、高額な費用を伴う契約を勧誘する
  2. 「すぐに元がとれる」「○○万円の収入は確実だ」と事実と異なる説明をする
  3. 契約を断った消費者に勧誘を続け、消費者金融での借り入れを勧める
  4. 解約を申し出ると断ると脅されることも
  5. 収入がない場合は返金すると約束しながら、返金に応じない
  6. 業者はクーリング・オフや取消しの交渉に応じない

消費者へのアドバイス

  1. 安易に内職の申し込みをしたり、個人情報を提供をしないこと
  2. 高額な初期費用のかかる内職契約は極力避け、勧誘されてもきっぱりと断ること
  3. 「○○万円の収入は確実」「収入がない場合は返金する」など業者の言葉を信用しないこと
  4. 追加の費用を請求されたり、脅されたりしても次々に契約して支払わないこと
  5. 一人で抱え込まずに、家族や消費生活センター等に相談を

情報提供先

  • 消費者庁 消費者政策課
  • 消費者庁 取引対策課
  • 内閣府 消費者委員会事務局
  • 警察庁 生活安全局 生活経済対策管理官
  • 金融庁 総務企画局 政策課
  • 厚生労働省 雇用均等・児童家庭局
  • 日本貸金業協会

本件連絡先 相談情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

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