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[2021年8月13日:更新]
[2019年7月29日:公表]

登録をした覚えがないのに会員料金を請求された

質問

 通販サイトで買い物をした際、気づかないうちに有料会員の登録をしてしまったようで、サイトの会員料金を請求されましたが、仕方がないのでしょうか。

回答

 有料になることがわかるような画面が表示されないまま会員登録されたのであれば、有料会員に申し込むつもりはなかったとして契約を取り消すことができる可能性があります。

解説

 質問のようなトラブルの場合、購入の申し込みが確定される直前の画面がどのようなものだったのかが重要なポイントになります。

 インターネット上の契約では、契約が成立する前の申し込み画面上で消費者が契約内容を確認できるようになっていなかった場合、消費者は事業者に対して錯誤(勘違い)により契約を取り消すことができるとされています(電子消費者契約法3条)。消費者が表示された画面の内容を確認せずに先の画面へ進んでしまい確認画面を見落としたような場合は、消費者に重大な過失(落ち度)があったと判断され、錯誤による契約の取消しが認められない可能性があるため注意が必要です。

トラブルを防ぐために

 サイトによっては、「有料の会員に登録する」という部分にあらかじめチェックが入れられていることがあります。質問のケースのようなトラブルを防ぐため、サイトを利用する際には、不用意に先の画面に進まず、記載されている説明を注意深く読み、必ず最終確認画面を確認しましょう。

確認画面に問題がある場合

 通信販売は特定商取引法の規制を受けます。インターネット通販の場合、ウェブサイト上などに、事業者名、商品等の価格、契約の解除に関することなどを表示することが義務づけられています。さらに同法に関するガイドライン(注)では、あるボタンをクリックすれば有料の申込みとなることが、消費者にわかりにくい表示であった場合や、消費者が申し込み内容を容易に確認し、訂正できるようにしていない場合は、「消費者の意に反して契約の申込みをさせようとする行為」に当たるとしており、行政処分の対象となる可能性があります。

 画面がわかりにくいときは、消費者庁のウェブサイトにある「特定商取引法違反被疑情報提供フォーム」にて情報提供することができます。

 お困りの際にはお近くの消費生活センター等(消費者ホットライン188)にご相談ください。

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