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[2019年2月27日:公表]

エアコンのフロンガスが2020年から使えなくなると電話がかかってきた

質問

 昨日、エアコンメーカーの代理店を名乗る電話がありました。環境省の指示により2020年から、エアコンに使用されているフロンガスが使えなくなるため、フロンの入れ替えが必要だということです。本当でしょうか?

回答

 2020年はフロン類の一種の製造を全廃すると定められている年ですが、それ以降も、既存のエアコンはそのまま使うことができます。そのため、エアコンの機器の買い替えや使用されているフロン類の交換は不要です。また、環境省がフロンの入れ替えを指示していることもありません。不正確な情報による勧誘に注意しましょう。

解説

フロン類の規制について

 フロン類は、オゾン層を破壊するとして、地球環境保護の観点から、国際的に規制対象とされている物質です。オゾン層を破壊する物質については、種類ごとの削減スケジュールが、モントリオール議定書により国際的に定められています。(注)

 日本では、モントリオール議定書に基づいてオゾン層保護法が定められており、フロン類の一種のHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)の生産および消費は2020年までに全廃することとされています。ただし、この法律は、フロン類の製造や輸出入について規定するものです。現在使用しているエアコンや冷凍冷蔵機器のフロン類を、フロン類以外のものに入れ替えることを定めている法律ではありません。そのため2020年以降も、既存のエアコンはそのまま使用することができます。

あやしい勧誘に注意しましょう

 全国の消費生活センター等に、「環境省からの指示により、2020年以降、既存のエアコンは使えなくなる」などの勧誘に関する相談が寄せられています。不正確な情報による勧誘に注意しましょう。

 お困りの際にはお近くの消費生活センター等(消費者ホットライン188)にご相談ください。

参考