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[2018年8月29日:公表]

民泊を利用する時の注意点は?

質問

 民泊とは、どのような宿泊施設ですか。また、利用する際の注意点を教えてください。

回答

 民泊とは、戸建て住宅、共同住宅等の全部または一部を活用して宿泊サービスを提供することを指します。

 民泊を利用する際には、予約する前に、民泊物件として都道府県等に届出がされているかを確認しましょう。また宿泊費以外に必要な料金の有無やキャンセル料、当日の鍵の受け渡し方法も忘れず確認しましょう。

解説

 ここ数年、民泊に関するトラブルは増加し、以下のような事例が寄せられています。

  1. 予約した物件を訪れたが存在しなかった。
  2. オーナーと連絡が取れず鍵を受け取れなかったために宿泊できなかった。
  3. 事前に説明されていなかった清掃費用を請求された。
  4. 不衛生な状態で利用できなかった。
  5. 宿泊前にキャンセルしたが宿泊料の全額をキャンセル料として請求された。

 これまで民泊を行うには、旅館業法上の許可を得るか国家戦略特区法(特区民泊)の認定を得る必要がありました。しかし平成30年6月15日、住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行され、届出を行えば1年間に180日を超えない範囲(注1)で民泊を営業することが可能になりました。

 この法律により、住宅宿泊事業者(民泊を営業する事業者)には、民泊物件を自治体に届け出ることや、届出番号を記した標識を公衆の見やすい場所に掲げること、宿泊者名簿を作成すること、宿泊客へ生活ルールを説明することなどが義務付けられました。また、家主が居住しない民泊物件は、住宅宿泊管理業者(国に登録した事業者)に管理を委託する必要があります。

 民泊を利用する際には、その物件が都道府県等に届出をされているかどうかを予約前に確認しましょう(注2)。またトラブルを防ぐため、宿泊費以外に必要な料金の有無やキャンセル料、当日の鍵の受け渡し方法も忘れず確認しましょう。

 なお、民泊については以上のとおり一定のルールが整備されましたが、届出をされた民泊物件であっても、サービスの質が保証されているわけではない点に注意しましょう。

 民泊について不明な点があれば、民泊制度ポータルサイトや民泊制度コールセンターに確認・問い合わせをしましょう。

 お困りの際にはお近くの消費生活センター等(消費者ホットライン188)にご相談ください。

  • (注1)条例でさらに期間を制限している自治体もあります。
  • (注2)民泊新法に基づき登録を受けた住宅宿泊仲介業者(民泊を営業する事業者と宿泊者との取り次ぎ等をする事業者)が運営する予約仲介サイトには、自治体に届出をされた住宅が掲載されることになりました。

参考