高速道路でブレーキランプが頻繁に点灯した
質問
車間距離保持システムを利用して高速道路を運転していたら、後ろの車からパッシングをされました。どうやら、自分の車のブレーキランプが頻繁に点灯していたようで、危険なドライバーだと思われたようです。フットブレーキを踏んだ覚えはないのですが、どういうことでしょうか。
回答
車間距離保持システム利用時、車種によっては高速道路での軽微な速度調整の際にも、ブレーキランプを点灯させるものがあります。
解説
車間距離保持システム(通称「ACCシステム」)とは、レーダーやカメラセンサー等で先行車との車間距離を測定して自車の速度調整を行い、設定した車間距離を保ちながら走行する運転支援システムのひとつです。高速道路や自動車専用道路での利用を前提としています。
ブレーキランプの点灯については、「道路運送車両の保安基準」(道路運送車両法に基づいて定められた省令)とその告示で定められており、それを踏まえた上で、各メーカーでも独自の基準を定めているようです。その基準を超える減速が行われた際は、フットブレーキのシステムが作動し、ブレーキランプが点灯します。
普段私たちが高速道路を運転する際は、大幅に減速する場合を除いて、エンジンブレーキで速度調整を行います。そのため、従来の運転では、ブレーキランプが頻繁に点灯することはほとんどなかったと思われます。
しかし、車間距離保持システムを利用した運転の場合には、軽微な減速の場合でも、メーカーが定めたブレーキランプの点灯基準を超えていれば、フットブレーキのシステムが起動してブレーキランプが点灯します。
そのため、今回の事例のように車のブレーキランプが頻繁に点灯したとしても、運転者が意図的な嫌がらせをしたり、下手な運転をしたりしているわけではない可能性があります。「ブレーキを踏まれた」などと過剰に反応することは避けたほうがよいでしょう。
近年、いわゆる「運転支援システム」が搭載される車は増加しています。説明書に記載のシステムの使用条件、作動条件等をよく確認し、システムについてしっかりと理解した上で利用してください。
また、不明点がある場合はディーラー等で直接確認しましょう。