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[2016年12月27日:公表]

水素を発生するという入浴剤の注意点は?

質問

 最近水素水が流行していますが、自宅の浴槽で簡単に水素水のお風呂に入れるという商品を見つけました。使用する際にはどのような点に注意すればよいですか。

回答

 水素を発生するという入浴剤にはいくつかの発生原理があります。その中で、酸化カルシウムやアルミニウムが配合されたものは、水との化学反応で水素が発生しますが、それと同時に熱も発生します。その熱でやけどをしてしまった事例が寄せられていますので、取扱説明書をよく読み、ぬれた手やお湯に浸けた後は温度が下がるまで商品に直接触れないなど注意しましょう。

解説

 全国の消費生活センターや医療機関ネットワーク(注)には「水素が発生する入浴剤を使用したら湯の温度が高く火傷をした。」「入浴剤を湯船に入れたら泡が出て湯温より高温になり驚いた」「子どもがお湯の中に入れた入浴剤を拾い上げたところ、左手に熱傷を負った」といった使用中の事故やトラブルの情報が寄せられています。

 国民生活センターで発熱反応を伴いながら水素を発生するというパック型入浴剤をテストしました。テストした商品では湯につけるとすぐに入浴剤の表面が90℃程度の高温になる、湯に入れて直ちに取り出すと、入浴剤表面から高温の蒸気が発生するなどといったことがわかりました。

 水素を発生するというパック型入浴剤の使用の際には、

  • 湯に入れると表面が直ちに高温になり、しばらく持続します。直接、入浴剤に触れないように注意しましょう
  • 湯に入れた直後に取り出すと、高温の蒸気を発生します。湯に入れた後は、しばらく取り出さないようにしましょう
  • (注)消費者庁と国民生活センターとの共同事業で、消費生活において生命または身体に被害が生じた事故に遭い、参画医療機関を受診したことによる事故情報を収集するもので、2010年12月から運用を開始しました。

参考