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[2016年8月30日:公表]

電気ケトルのプラグとマルチタップが過熱し、溶着してしまった!

質問

 1年ほど前から使用していた電気ケトルのプラグが過熱してマルチタップ(注1)に溶着し、抜けなくなってしまいました。同じマルチタップにプラグを差しているほかの電気製品とは同時に使用しないように気を付けていたのに、なぜこんなことが起きるのでしょうか。

回答

 使用することが取扱説明書で禁じられているマルチタップに接続して電気ケトルを使用したため、異常に過熱し、今回の事故になった可能性が考えられます。

解説

 同じような事故が消費生活センターなどに寄せられています。

 電気ケトルの取扱説明書には、電気ケトル単独でコンセントにつないで使用するよう記載されていました。

 電気製品によっては、取扱説明書でマルチタップや延長コードセット(注1)の使用を禁止し、単独でコンセントを使用するよう指示していることがありますので、取扱説明書を確認しましょう。一般的に、決まった場所で使用する、消費電力がおおむね1000W以上の電気製品には、専用コンセント(注2)で使用するよう指示されているケースが多いようです。この場合、コンセントに差し込み口が複数あっても、電流は合わせて15Aが目安ですので注意することが重要です(注3)。

 マルチタップが使用可能とされている電気製品をマルチタップに接続する場合にも、本体やパッケージを確認し、接続可能な容量を超えないように注意しましょう。

 一方、決まった場所で使用する電気製品の電源プラグを長期間差し込んだままにすると、コンセントとの隙間にホコリや水分が付着してトラッキング現象(注4)が起きる恐れがあります。電源プラグはコンセントやマルチタップの間に隙間が生じないようしっかりと差し込み、たまったホコリ汚れは定期的に取り除きましょう。

(注1)

 電気用品安全法によりマルチタップ、延長コードセットは、構造又は使用方法その他の使用状況からみて特に危険又は障害の発生する恐れが多い電気用品として政令で定められる「特定電気用品」に指定され、次のように定義されています。

  1. (1)「コンセント」とは、差込み接続器のプラグ受けの一種であって刃受け口等を有し、壁、床、天井、家具等に固定して用いるための機構を有するもの。
  2. (2)「延長コードセット」とは、電源電線(コードに限る。)の巻取り機構を有さないもので主にコードの延長接続を目的とし、電源電線に汎用性のある接続器(「マルチタップ」、「コードコネクターボディ」又は「差込みプラグ」に限る。)が付属されるもの。
  3. (3)「マルチタップ」とは、差込み接続器のプラグ受けの一種であって電線接続用端子又は電源接続用差込み刃、刃受け口(二口以上)等を有し、壁、床、天井、家具等に固定して用いるための機構(仮止め用のものを除く。)を有さないもの。

コンセント、延長コードセット、マルチタップの外観
各製品の分類説明の写真
1:コンセント、2:延長コードセット、3:マルチタップ

(注2)

 例えば、ドライヤーの取扱説明書には必ず守ることとして、「延長コードは使用しない」「交流100V、定格電流15A以上の日本国内専用コンセントを単独で使う」といったことが記載されています。

(注3)

 消費電力(W)=電圧(V)×電流(A)で計算します。

 例えば、定格消費電力が1300Wの場合、家庭用の電圧は一般的に100Vですから、電流は13Aとなります。

(注4)

 トラッキング現象とは、コンセントやプラグの周囲にホコリや湿気がたまり、電源プラグ栓刃(差込刃)の間に微弱な電流が流れる状態を放置しておくことで放電火花が繰り返され、電源プラグの樹脂部分が徐々に炭化して発火に至る現象です。

参考