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[2015年11月4日:公表]

「最大1400W」と書いてある卓上IH調理器が、実際には1400Wでは使えない

質問

 パッケージに「最大1400W」と表示された卓上IH調理器を買いました。しかし、最大の1400Wに設定しようとしてもエラーになり、1段階弱い火力でしか使えません。どういうことですか。

回答

 IH調理器は、その調理器と鍋の材質や底の形状などとの相性などにより加熱状態が異なる場合があり、そうした場合は必ずしも表示された火力で使えないことがあります。

解説

 IH調理器は、調理器内の磁力発生コイルに高周波電流が供給されることで鍋底にうず電流を発生させ、その電気抵抗により鍋底自身が発熱することで調理を行うものです。

 一般的には、IH調理器には次のような鍋が使えます。

  • 材質が鉄、鉄鋳物、鉄ホーロー、ステンレス
  • 大きさが直径12cm以上
  • 鍋底が平らでトッププレートに密着するもの

 反対に、一般的に次のような鍋は使えません。

  • 材質が耐熱ガラス、陶磁器(土鍋など)、銅、アルミ
  • 鍋底に反りがあるものや足のついているもの、鍋底が丸いもの

 ただし、「IH用」と表示されている土鍋であっても使用できないIH調理器がある一方で、一般的にIH調理器では使えないとされている銅やアルミの鍋が使用できるオールメタルタイプのIH調理器もあります。

 また、使用できる鍋であっても、鍋の材質や形状、大きさなどにより、同じ火力設定でも消費電力や加熱状態が異なる場合や、同じ鍋を使用しても、IH調理器により加熱状態が異なる場合があります。このような状況から、メーカーは自社製品に合った鍋の使用を推奨していますし、一般財団法人製品安全協会が定めた認定基準に適合している製品には、SGマーク(注)(「SIH」「SCH-IH」)が付与されています。

 メーカー・機種により、使える鍋・使えない鍋の形状・材質が異なることがあります。取扱説明書などで底の形状、材質等をよく確認して商品を選びましょう。

  • (注)SGマークは、製品安全協会が定めるSG基準に適合するものとして認証された製品に表示される安全・安心マークです。SGマーク付き製品の欠陥により人身事故が発生したときは賠償措置が講じられます。

参考