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[2013年4月12日:公表]

水道に関する訪問販売や修理のトラブル

質問

 水道局関連会社と名乗り、無料水質検査をしている業者がいるが信用できますか?また、ポスティングされたチラシに「見積無料・基本料金3,000円〜」とあったので、蛇口修理の見積もりを依頼したら出張費を請求され、15分程度の作業で思いがけず高額な費用を請求されたことがあるが、今でも納得が行かない。

回答

 水質検査は、水道局が、住民からの依頼を受けて行うものです。浄水器販売や、購入あっせんも行いません。少しでも不審を感じたら、地元の水道局に連絡しましょう。修理業者を呼んだ場合、一般的には出張費、技術料、部品代が考えられますが、思うより高額になるケースがあります。また、工事を伴うのであれば、各自治体の指定業者か確かめるなども必要でしょう。

解説

 水道局の関係者や、公的機関と紛らわしい団体名を名乗り、「無料水質検査に来た」「無料で水をきれいにする」といったトークを交えて水質を検査し、偽の検査結果を示して不安をあおるなどの不当な方法で、浄水器の販売活動を行っている事例が見られます。

 水道の水質検査は、住民からの依頼をもとに、各地の水道局が無料で行います。また、その場合も水道局が直接行います。また、水道局は特定の浄水器販売や購入あっせんを行っていません。

 よって、依頼もしていないのに水質検査であるといった来訪があった場合、疑わしいと考えましょう。トラブルになった場合は、地元の水道局やお近くの消費生活センターに相談してください。

 水まわりの急なトラブルは困ったものですが、修理のために業者を呼び、作業が完了した場合については、消費者側から来訪を求めた契約であるとして、クーリング・オフが適用されないケースがあります。

 工事中や工事後に「いずれ必要になる」などと言われ、来訪を求めた工事以外の必要性を言われても、その場で即決せず、複数業者から見積もりを取ってから検討することが大切です。「トイレ詰まり修理のはずが、風呂場をリフォームすることになった」など、もともとの目的以外の工事や修理については、来訪要請に当たらないとして、契約の取消を主張できることもあります。

 作業(工事)の工賃や技術料は、業者によってまちまちです。急ぎで依頼するときではあっても、工事に先立って、見積費用や出張費の有無、作業内容・工事時間・費用の概算とその内訳は確認し、メモを取るなどしましょう。「十分な説明もなく設備を交換されて、高額請求を受けた」「修繕を終えた後に高額代金を請求され、払うしかなかった」といったトラブルを未然に防ぐようにしましょう。

 また、漏水等が激しいようであれば、修理が終わるまで、漏水している器具の止水栓か、自宅配管の元栓から止めるなどの応急処置でしのぐことも考えましょう。

 上・下水道の水道管が関係する工事については、自治体ごとに指定業者制を用いているところが多くあります。自治体の指定業者になるためには、一定の資格や基準を満たしている必要があるため、工事を依頼する事業者選択の参考になるでしょう。

参考

※自治体による指定業者の例