[2011年7月15日:公表]
家庭用ヒートポンプ給湯機の運転音で健康被害
質問
隣家の家庭用ヒートポンプ給湯機が我が家の庭をはさんだ寝室の前に設置されています。深夜12時過ぎから朝の5時頃まで、お湯を沸かす運転音が鳴り響き、不眠、イライラ、吐き気に悩まされています。どうしたらいいでしょうか。
回答
家庭用ヒートポンプ給湯機による騒音は、ヒートポンプユニットの据え付け位置を寝室から離して設置したり、塀等を設置したりするなど、据え付け方法を工夫することで改善するケースもあります。隣人に事情を話して別の場所へ移設してもらうなど、対策を講じてもらうようお願いしてみましょう。
解説
家庭用ヒートポンプ給湯機とは、一般社団法人日本冷凍空調工業会によると「「空気の熱」を利用したヒートポンプ技術でお湯を沸かす給湯機」のことで、エアコンの暖房と同じ原理を利用し温水を作っています。
このようなヒートポンプ技術を用いた製品は、給湯機以外にもエアコンや洗濯乾燥機などがあります。
消費生活相談窓口には今回の内容と同様に、隣人が設置した家庭用ヒートポンプ給湯機の運転音や振動で悩まされているという事案が寄せられています。同様のトラブルについては、消費者庁消費者安全調査委員会がリスク低減のための対策や健康症状の発生時の対応について意見を述べています。
また、前述した一般社団法人日本冷凍空調工業会ではそのようなトラブル対応のため、「家庭用ヒートポンプ給湯機の据付けガイドブックについて」を作成し、隣に住む人へ配慮するために設置場所の工夫の仕方などを情報提供しています。
いわゆる相隣関係に係る音の問題は近所のお付き合いといったこともあって難しいところですが、これらの情報と共に事情を伝え対処をお願いしてみましょう。