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[2013年9月5日:公表]

立体感が得られないことがあったデジタルカメラの3D写真(相談解決のためのテストから No.52)

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。

 「購入したデジタルカメラで撮影した3D写真を専用のメガネで見たところ、前後の位置関係が正しく再現されない。3Dの機能に問題がないか調べてほしい。」という依頼を受けました。

 3D写真は左右に差のある映像を人工的に再現することで疑似的な立体感を作りだします。このための手法として、1台のカメラで左目に相当する位置と右目に相当する位置で2回に分けて撮影する方法(単眼)や、左目・右目おのおのに相当する2つのレンズを備えたカメラで1回で撮影する方法(複眼、又は2眼)等があります。当該品は単眼で3D写真の撮影ができるコンパクトデジタルカメラでした。撮影される3D写真は、左右の画像を赤とシアン(水色)のメガネを通して見ることで立体的に見えるとされていました。

 そこで、当該品及び当該品と同様な撮影方法の参考品を用いて3D写真の撮影を行い、撮影された3D写真の立体感などについてモニターテストを行いました。その結果、当該品は左右の画像が赤とシアンであることでちらつきが目立ち、被写体や撮影の状況によっては立体感が得られないこともあることがわかりました。また、参考品も同じような傾向が見られました。これらの調査結果から、当該品には立体感が得られない撮影状況の具体的な説明を明記することが望まれました。

 依頼センターから製造事業者に対して、テスト結果を説明するとともに、相談者の返品希望に対応するように伝えたところ、製造事業者が直接消費者と連絡をとり、返品・返金されました。また、製造事業者から依頼センターに対して、今後製品を発売する際のカタログには、誤認を生じないよう、表現に配慮するとの説明がありました。



本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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