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[2016年3月24日:公表]

半年以上経ってから気づいたクリーニング業者のスラックスの取り違え

質問

 ブランド物のスーツをクリーニングに出しました。仕上がったスーツを受け取って持ち帰りそのままクローゼットにしまいました。

 半年以上経ってからスーツを出したら、スラックスが自分の物でないことに気づきました。すぐにクリーニング店に申し出ましたが、「スーツをあなたに返したのは半年以上前で、その際何も言われていません。また、他のお客様からあなたのスラックスを受け取ったという申し出もありません。規約上責任はありませんし、当店は何もできません」とのことで対応してもらえません。どうしたらよいでしょうか。

回答

 クリーニング店の言い分から、この店は全国クリーニング生活衛生同業組合に所属していると思われます。同組合連合会は「クリーニング事故賠償基準」を設け「利用者が洗たく物を受け取った後6ヶ月を経過した時には、クリーニング業者は本基準による賠償額の支払いを免れる」としています。店に対応を求めるのは困難と思われますが、もう一度丁寧に事情を伝え、自分の物がまだ店内にないか、また他人のところに行っていないか調査できないかなどを申し出てみましょう。

解説

 各地消費生活センターにも同じような相談が寄せられています。消費者はまさか自分にそのようなことが起きるとは思わず、クリーニング後よく確認しないまま置いておき、また着る季節になったので出してみたら違うのでビックリしてしまうというものです。

 本当にクリーニング業者が取り違えているとしたら、消費者としては、管理、保管面での問題が気になるところです。トラブルを防ぐためには、仕上がった衣類を速やかに確認することが重要です。まず店頭で引き取る際には間違いなく出した物かを店員と一緒に確認し、家に戻ったらすぐにビニール袋から出して、仕上がりの状態をチェックしましょう。その後、数時間陰干しして溶剤を飛ばした上で収納すると、収納中の変色などを防ぐことができます。

 困ったときには、お近くの消費生活センターにご相談ください。

参考