第41回国民生活動向調査<結果・概要>−くらしと海外−
目的
国民生活センターは、2013年9〜10月に「第41回 国民生活動向調査」を実施した。
本調査では、1971年以降、「商品・サービスに関する不満や被害」などについて継続調査を行うとともに、消費者からの相談の多い分野や社会問題となっている事象に関するテーマを取り上げて調査している。
今回の調査では、「くらしと海外」をテーマに、外国への関心や外国で生産された商品を購入する際に心がけていること、また、インターネットを使った海外通販の利用状況やトラブル経験など、国際化する消費生活における人々の意識と行動を探った。さらに、東日本大震災後に「行っていること、心がけていること」についても第39回(2011年)および第40回(2012年)の調査との比較を行う視点から、併せて調査した。
なお、従前の調査では対象者の年齢を「20歳以上69歳以下」としてきたが、高齢社会の進展に鑑み、今回調査では新たに70歳代を加えて実施した。
調査概要
- 母集団 政令指定都市および東京23区に居住する20歳以上79歳以下の男女
- 調査対象数 6,000名
- 抽出方法 層化二段無作為抽出法
- 調査方法 郵送法
- 調査時期 2013年9〜10月
- 回収状況 有効回収数 3,192、有効回収率 53.2%
結果の概要
時系列項目:商品・サービスに対する不満・被害等
- この1年間に、
- 購入した商品や利用したサービスについて「不満を持ったり被害を受けたことがある」33.7%。そのうち、苦情を「相談したり伝えたりした」58.4%。
- 「悪質業者などから勧誘を受けた経験がある」35.8%。
- 国民生活センター等からの「注意情報を見聞きしたことがある」51.0%。
- 国民生活センター・消費生活センターの周知度は、2011年→2012年→2013年の変化をみると(20〜69歳で比較)、
- 国民生活センター 67.2%→67.9%→70.9%
- 消費生活センター 70.7%→73.6%→74.6%
特定テーマ「くらしと海外」
- 外国のことで関心があるのは、「生活・文化・歴史」51.7%、「食べ物・料理」48.1%、「名所旧跡・自然」42.1%など。(複数回答)
- 外国とのつながりを感じることは、「外国の食品や製品がたくさん販売されていること」64.7%、「多くの外国人が日本に来ていること」49.7%など。(複数回答)
- 「海外旅行をしたい」62.1%に対し、「外国で仕事や勉強がしたい」は14.4%にとどまる。
- この3年間で、
- インターネットでの購入経験が「ある」54.9%。そのうち、「インターネット海外通販で外国から直接買ったことがある」13.9%(回答者全体の7.6%)。
- インターネット海外通販で買ったことがある者のうち、「トラブル経験あり」8.6%(回答者全体の0.7%)。
- インターネット海外通販で利用したサイトは、「日本語表示のサイトであったが、海外通販と理解して利用した」68.0%、「外国語表示の海外通販サイトを利用した」33.6%、「日本語表示だったので海外通販とは知らずに利用し、後で気がついた」7.0%など。(複数回答)
- インターネット海外通販で買ったことがない者のうち「今後、買ってもよい」が59.8%。 20歳代では71.9%。
東日本大震災後の対応
- 震災後に「行っていること、心がけていること」(複数回答)について2011年→2012年→2013年の変化をみると(20〜69歳で比較)、
「節電・省エネ」81.3%→72.0%→57.3%
「被災地支援」41.7%→17.2%→12.7% - 防災対策に関する項目について前回調査(2012年)と比較してみると、
- 「緊急連絡方法の確認(31.0%)」が4ポイント減
- 「防災用品・非常持出し品の準備(39.0%)」「避難場所・帰宅経路の確認(35.6%)」 「情報源の確認(18.3%)」では、変化がみられない。
参考
第39回国民生活動向調査<結果・概要>−身の回りの危険と安全への対応−(2011年12月1日公表)
第40回国民生活動向調査<結果・概要>−くらしの中のインターネット−(2013年3月7日公表)
情報提供先
- 消費者庁 地方協力課
- 内閣府 消費者委員会 事務局
報告書の入手方法
- 報告書
- 220頁 定価1,048円(本体953円+税10%)
国民生活動向調査 報告書一覧(出版物の紹介)で案内しています。
本件連絡先 相談情報部
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