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[2013年2月21日:公表]

子ども用の花粉防御用眼鏡による顔のけがに注意

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

 花粉防御用眼鏡は、花粉が目に入ることを防ぐため、フレームの張り出しが通常の眼鏡より顔面に近くなる形状となっている(写真1、2)。子ども用の花粉防御用眼鏡をかけて体育を行っていた児童が友達とぶつかり左目の上を眼鏡の縁で切るなどの事故情報がPIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワーク・システム)(注1)および医療機関ネットワーク(注2)に入力された。今後の被害の未然防止のため消費者に情報提供するとともに、使用にあたっての注意喚起を行いたい。

  • (注1):PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)とは、国民生活センターと全国の消費生活センターをオンラインネットワークで結び、消費生活に関する情報を蓄積しているデータベースのことである。
  • (注2):医療機関ネットワークとは、2010年12月から運用が開始された消費者庁と国民生活センターとの共同事業で、消費生活において生命または、身体に被害が生じる事故に遭い医療機関を利用した被害者から、事故の詳細情報を収集するものである。

イメージ写真

写真1 花粉防御用眼鏡の装着例
花粉防御用眼鏡の装着例の写真

写真2 通常の子ども用眼鏡の装着例
通常の子ども用眼鏡の装着例の写真
(*)写真の商品は事故品と直接関係ありません。

主な事例

【事例】
 7歳男児の花粉症がひどいので、ドラッグストアで花粉症用の眼鏡を昨日購入した。本日学校に付けて行ったが、体育の授業中に他の児童が走ってきて顔面にぶつかり、眼鏡の縁で左目の上を6cmくらい切り8針縫った。眼鏡の縁がゴムで覆われておらず、幅もせまい。
【事例】
 花粉防御用眼鏡をかけていた7歳男児が、3段ある玄関ポーチで転倒し、前方の門扉に頭を打った際に花粉防御用眼鏡が左眉に食い込み、約4cm切り、9針縫うけがを負った。眼鏡に損傷や変形はなかった。眼鏡にゴムなどの柔らかい素材を使用していればこのようなけがはしなかったのではないかと思う。

問題点

 花粉防御用眼鏡は、花粉が目に入ることを防ぐため、フレームの張り出しが通常の眼鏡より顔面に近くなる形状となっている。このため、転倒や衝突したときなどに、眼鏡の張り出し部分が顔面に強く押し付けられ、目の周囲にけがを負うおそれがある。

消費者へのアドバイス

 花粉防御用眼鏡のフレームが顔に当たりけがをすることがあるので、特に子どもが装着する場合は、強い衝撃がおきることのあるスポーツや激しい運動が想定される場合には、使用しないようにするなどの注意をする。

事業者への要望

 花粉防御用眼鏡による事故の防止のため、使用者や保護者に対してフレームによるけがの危険性に関する表示や、運動時の使用について注意を喚起するような表示を徹底して欲しい。

情報提供先

  • 消費者庁 消費者安全課
  • 消費者委員会事務局
  • 日本眼鏡関連団体協議会

本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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