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[2019年3月7日:公表]

小石が大量に飛び散り体に当たった刈払機の刈刃(相談解決のためのテストから No.128)

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

 消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。

 「刈払機に刈刃を取り付けて使用したところ、小石が大量に飛び散り体に当たった。商品に問題がないか調べてほしい。」という依頼を受けました。

 当該品は刈払機に取り付ける刈刃でした。

 刈払機とは、動力で高速回転する刈刃で草などを刈り払う機器です。刈刃の種類は多く、様々な形状や材質の商品が販売されています。

 相談者の申し出によると、当該品を刈払機に取り付けて使用していたところ、飛んできた石がゴーグルに当たり傷が入り、さらに運動靴を履いた足の親指にも当たり打撲傷を負ったとのことでした。また、同型品の表示には障害物に接触しても安全である旨の表示がみられました。

 過去に消費者庁及び当センターが公表した商品テスト結果では、回転中の刈刃が石に接触した場合、刃が高く間隔が広い刈刃は石が刃の間に入りやすいため、飛散距離及び飛散速度が大きくなり、刃が低く間隔が狭い刈刃では石が刃の間に入りにくいため、飛散しにくい傾向でした。

 そこで今回、同型品を刈払機に取り付け、回転中の刈刃に小石を接触させ、小石の飛散距離を測定し、参考品と比較しました。その結果、同型品及び参考品は、小石が刃の間に入り込むサイズであると、広い範囲に石が飛び散ることが確認されました。

 同型品の表示には、障害物に当たっても安全である旨の表示がみられたほか、硬い物に接触した際の危険性に関する表示がみられなかったため、硬い物に接触した場合、飛散する可能性があることが消費者に適切に伝わるよう表示の改善が望まれました。

 依頼センターがテスト結果を事業者に説明したところ、今後商品の表示を改め、小石が飛ぶので危険等の注意表示を入れるとの報告がありました。

 刈払機取扱作業者に対する安全衛生教育テキストや刈払機の取扱説明書等では、刈払いする場所にある小石、針金、空き缶などの障害物を取り除くとともに、刈払機に飛散防護カバーを取り付けたうえで、さらに安全靴をはじめとした保護具を着用するよう記載があります。刈払機を使用する際には、ヘルメット、保護メガネや適した手袋などの保護具を必ず装着し、事前に機器の点検を行い、適切な服装、装備で作業を行いましょう。なお、消費者庁及び当センターでは、平成29年7月20日に刈払機の使用方法についての注意喚起を行っています。



本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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