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[2014年9月18日:公表]

差込口のスイッチ周辺が焦げたテーブルタップ(相談解決のためのテストから No.76)

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。

 「テーブルタップ(4口)にセラミックファンヒーターと学習机の電灯をつないで使用していたところ、テーブルタップと床が焦げた。焦げた原因を調べてほしい。」という依頼を受けました。

 当該品は、4口のテーブルタップで、各差込口はパイロットランプ付スイッチにより個別に入・切ができる商品でした。外観を調査したところ、電源コードに最も近い位置の差込口のスイッチ(以下、「スイッチ1」と呼ぶ。)の周辺に変色が見られ、特に裏面パネルのスイッチ1の位置に焦げた跡が見られました。

 スイッチ1は、オン側、オフ側のどちらに押しても中間に戻ってしまう状態で、常時オフの状態でした。一方、それ以外のスイッチは正常に機能していました。

 当該品を分解して内部を調査したところ、スイッチ1の裏側は樹脂が炭化して盛り上がり、金属端子の浮きが見られましたが、金属にスパークによる短絡痕は見られませんでした。

 スイッチ1のカバーを開けて内部を調査したところ、カバーの内側にシャープペンシルの芯が付着していました。また、スイッチ1の内部は、接点部を介して接続される金属部分に激しい焼損が見られましたが、金属にスパークによる短絡痕は見られませんでした。ゆえに、電源の異極同士の短絡はなかったと考えられました。

 当該品にて、シャープペンシルの芯がスイッチとパネルとの隙間からスイッチ内部に入る可能性を調べたところ、スイッチ動作を伴うと芯が容易にスイッチ内部に入ることが確認されました。

 そこで、同型品を用いて、シャープペンシルの芯がスイッチの接点部で挟まれると、通電によって異常発熱するのかを確認しました。その結果、裏面パネルには当該品と同じ焼損の跡が見られ、木製のフローリングも焦げることを確認しました。

 以上、当該品と床が焦げた原因は、スイッチ内の接点部に導電性のあるシャープペンシルの芯が付着し、内部で異常発熱が生じたためと考えられました。

 依頼センターがテスト結果を相談者に口頭で説明し、納得されました。

 テーブルタップの内部に今回のケースのようなシャープペンシルの芯や金属(ステープラーの針など)が入ったり、入ったほこりが堆積したりすると、ショートや異常発熱などを起こすことがあります。テーブルタップを使用する場合は、内部に異物が入らないように注意する必要があります。



本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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